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Jリーグ 7年前

柏を変えた育成哲学。アカデミー育ちが台頭…ようやく見出した「8+3」の最適なバランス

text by 藤江直人 photo by Getty Images

スタイルの継続による守備力の劇的改善

 今季もリーグ優勝全15試合、合計1350分間にわたって先発フル出場している中谷からは、ビッグセーブを連発する守護神・中村とともに、首位を走るレイソルの守備陣を支える自信と風格が伝わってくる。下平監督も若きディフェンスリーダーに全幅の信頼を置く。

「若さですか? 落ち着いているし、全然気にしていないですよ。ちょっとした駆け引きの部分ではまだまだという部分はありますけど、ボールを動かす部分やラインコントロールといった戦術的な部分では、本当にしっかりやってくれている」

 自分たちがボールを持つ時間が長くなれば、当然ながら相手の攻撃を受ける回数は減る。連勝が始まる前までの6試合で8失点を喫していたレイソルの守備も、劇的に改善され始めた。

 8連勝中における無失点勝利は5試合。ヴァンフォーレ甲府を率いる吉田監督の意地の前に無得点に終わった、今月17日の第15節でも無失点に抑え、最低限ともいえる勝ち点1を上積みして首位をキープした。

 これで今季の無失点試合は「7」を数え、勝ち点2差で暫定2位につけるセレッソ大阪、GK林彰洋とDF森重真人の元日本代表コンビを擁するFC東京と並んでリーグ最多となった。序盤戦のつまずきを考えれば、鮮やかなV字回復といっていい。

「いいセンターバックというのはそういう(風格のある)雰囲気を持っているし、自信があるように見せたほうが相手も怖いと思う。僕自身、堂々としていることはすごく大事だと思うので、一人の選手として、そこはいい傾向なのかなと思っています」

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