ポドルスキ、大きな期待を背負って来日
「こんにちは! ポドルスキです。よろしく!」
元ドイツ代表のルーカス・ポドルスキは、6日に行われたヴィッセル神戸への入団発表記者会見の冒頭で日本語の挨拶を披露した。
3年前、ディエゴ・フォルランがセレッソ大阪入団記者会見で約2分間にわたって披露した日本語ほどではなかったが、明るい笑顔での挨拶は完璧だった。同時に大きな期待を感じずにはいられなかった。
神戸の代表取締役会長を務める三木谷浩史氏は、ポドルスキ獲得の喜びを語った上で「ヴィッセル神戸にとってもそうですが、Jリーグにとっても、非常に記念すべき新しい出発をする日」と宣言した。
「これで日本人選手がどんどん海外に流出していくのではなく、ポドルスキ選手を皮切りに、むしろ世界のスーパースターがどんどんJリーグに来るような流れになればいい」
2014年に、当時は現役のウルグアイ代表だったディエゴ・フォルランが日本にやってきて、我々は同じことを感じていた。あの時はチームの成績不振など様々な要素が複雑に絡み合い、フォルランだけでなくカカウも含めて、彼らの挑戦は失敗に終わってしまったように思える。
だからこそ、今回のポドルスキののプレーに対する期待だけでなく、彼のキャリアをかけた挑戦を失敗させてはならないという戒めが心の中に同居していなければならない。そう強く感じている。
ポドルスキの入団発表記者会見は非常に盛大に執り行われた。高級ホテルの巨大な宴会場に200人のサポーターが招待され、それとほぼ同等の数のメディアが詰めかけた。もはやJリーグ中継でおなじみとなった『DAZN』による生中継も行われた。1人の選手のお披露目としては異例の規模である。
そんな中、ポドルスキは英語で言った。
「僕はプレッシャーと向き合って戦ってきた。毎日の練習や試合を通じてプレッシャーを感じながらフットボールをしてきたし、5万人が入ったスタジアムでプレーしたとしてもそれは関係ない。僕にとってプレッシャーは問題にならない」
記者会見の中で、ただひとつ英語で投げかけられた質問が、最も意味のある質問だったかもしれない。それに答える時のポドルスキの顔は、他の質問に対しての顔と違った。