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Jリーグ 7年前

鹿島から世界へ。鈴木優磨と安部裕葵、綺羅星たちがセビージャ戦で体感した「基準」

text by 舩木渉 photo by Getty Images

「理想のゴール」を決めた鈴木優磨、ヨーロッパへの憧れ隠さず…

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ゴールを決めてC・ロナウドポーズを決める鈴木優磨【写真:Getty Images】

 鈴木は「あれが俺のFWの理想のゴール」と語る。

「運んできてもらって、やっぱり最後に決めるのがFWというのが俺の理想。横パスを受けて点を取るのが一番簡単なゴールですけど、俺の一番理想的なゴールなんです。こういうゴールはいままでなかったのでよかった」

 昨季はリーグ戦に31試合に出場して8ゴールを記録し、鹿島の優勝に貢献した鈴木だったが、今季は出場時間を伸ばせず苦しんでいる。スーパーサブとして見せた勝負強さを期待されながら新シーズンを迎えたものの、今季はいまだ2ゴール。最近はプレー時間を与えられないことも増えた。

「調子がいい中で自分も遅れるわけにはいかない」

 そんな強い思いを抱いて臨んだセビージャ戦、鈴木は2ゴールと結果を残した。しかし鹿島を勝利に導いた本人は「相手は疲れた状態で、体作りの状態」ということを繰り返し強調していた。万全でない相手に勝ったからといって慢心してはならないと、自らを戒めるように話す。

 それでも将来のビジョンは明確になった。「ヨーロッパはいいなと思いました。こういうチームとできて。これを日常的にするには、やっぱりヨーロッパに行かなければいけないと、俺は改めて今日思いましたし、もっと相手のコンディションがいい中で戦えるってやっぱり羨ましいなと今日改めて思いました」とは鈴木の言葉。

 セビージャとの対戦を通してヨーロッパ挑戦への憧れは強くなったようだ。だが、まずは鹿島でペドロ・ジュニオールや金崎夢生といったリーグ屈指のアタッカーたちからポジションを奪い取り、継続的に活躍しなければ道は開けない。

「成長スピードをもう一段階、二段階上げるには、やっぱり強い相手と日常的にやること。間違いないなく自分の成長スピードが上がると思う。そのためにどうするかと言ったら、今自分のいるところで一生懸命頑張るしかないと思う」

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