フットボールチャンネル

ハリル監督、「必要なのは11人のサムライ」。「良い雰囲気」とメンタルの準備に自信

text by 編集部 photo by Getty Images

ヴァイッド・ハリルホジッチ
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】

 日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が、31日に行われるワールドカップ(W杯)・アジア最終予選オーストラリア代表戦の前日会見に臨んだ。大一番に向けて、「非常に良い雰囲気だ」と語っている。

 グループBで首位の日本は、オーストラリアに勝つと6大会連続のW杯出場が決まる。最終節は勝ち点1差の2位につけるサウジアラビアとのアウェイゲームということで、ホームで決めておきたいところだ。

 そのサウジアラビアは29日、UAEに負けて暫定首位浮上を逃した。これにより、日本はオーストラリアに負けたとしても、サウジアラビア戦引き分け以上で本大会に出られる状況となっている。

 それでもハリルホジッチ監督は、「状況は変わらないし、決意も変わらない」とコメント。「オーストラリアをリスペクトしている。現アジアチャンピオンだ。しかし、明日は勝ちに行く。この試合は良いタイミングではないが、勝つ意欲はある」と述べた。

 ハリルホジッチ監督は大一番に向けて、「どちらかといえばメンタルの準備をしている」と話す。「疲労や暑さなどを考慮して、昨日はかなり軽いトレーニングをした。たくさん話して、個別にビデオも見せた。非常に良い雰囲気だ。W杯に出場するために重要な試合だということを選手たちは理解している。ロシアへの切符は誰もタダでくれない。勇敢に決断力を持たなければいけない。私が必要としているのは11人の戦士、サムライだ」と、メンタルの重要性を強調した。

 指揮官は「オーストラリアについては2ヶ月くらいチェックしている」と徹底的な分析をアピールし、「自分のチームのように把握している」とのこと。その上で「23人のリストを見たとき、どういう形でくるのか2つ見えた。中盤を厚くするか、より攻撃的にくるのかと分析している」と話した。ただ、「我々にとってより難しいゲームかもしれない。いろいろな問題があり、変更点もあった」と困難な試合を予想。「経験は向こうが豊富かもしれないが、アウェイではうまくいった部分もある。ホームでは少し形が変わる。勝つために、しっかり武器を使っていきたい」と述べている。

 勝てばW杯出場が決まるオーストラリア戦だが、それ以外の結果の場合は最終節に持ち越しだ。終盤まで同点だった場合にどう戦うかと問われたハリルホジッチ監督は、「仮定の話なら永遠にできる」と返答。「現在たくさんの問題を抱えている」と再度強調しつつ、「こういった経験もある。冷静に対応しなければいけない」と話した。

 メンタルが重要と考えるハリルホジッチ監督は、「サポーターの応援も必要だ」とホームでの後押しを要求。報道陣にも「『アレ、ニッポン』と書いておいてください。皆さんもサポーターになってください」と応援を求め、前日練習に向かった。

(取材:植田路生、文・構成:編集部)

【了】

KANZENからのお知らせ

scroll top