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Jリーグ 6年前

川崎F・中村憲剛、15年分の号泣。「やっぱり優勝はいいよね」。ようやく取れた胸のつかえ

text by 藤江直人 photo by Getty Images

優勝できないことの原因を自らに求めたことも

 フロンターレが味わわされてきた、実に8度を数える準優勝。2000シーズンのヤマザキナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)を除いて、そのうち7度を経験してきた。すべてを知っているのは、他にはアルディージャ戦ではベンチ入りしていない35歳のベテラン、DF井川祐輔しかいない。

 いつしかシルバー・コレクターと揶揄されるようにもなった。迎えた2017年。元日の天皇杯全日本選手権決勝で延長戦の末にアントラーズに屈し、今度こそは、と誰もが絶対の自信をもって臨んだ11月4日のYBCルヴァンカップ決勝でも、ともに初優勝を目指したセレッソ大阪に完敗した。

「(シルバー・コレクターと)言われちゃうのはしょうがないし、本当に自分が原因なんじゃないかというのも多少あったので。これだけチームに長くいて毎回のように2位だったら、やっぱり自分にちょっと問題提起しなきゃいけないところもあるので、やっと返上できて本当に感無量です」

 ガンバ大阪のMF遠藤保仁や浦和レッズのDF阿部勇樹と、年齢の近いレジェンドたちがタイトルを手にした姿は脳裏に焼きついている。直近ではAFCチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝で苦杯をなめさせられたレッズが、日本勢として9年ぶりにアジアの頂点に立った。

「僕はみんなが喜ぶ姿を見てきた側の人間だし、今年逃したらどうなるか、このままないんじゃないかと思う瞬間もいっぱいあった。何を言っても勝たなければ書かれるのは僕だけど、これでいろいろな呪縛から解放されそうな気がするし、フロンターレの未来につながるんじゃないかと思う」

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