本田圭佑、クラブW杯で放つ存在感。中盤の起点として機能、大舞台のキーマンに【識者の眼】

9日、UAEのアブダビでクラブW杯準々決勝が行われ、本田圭佑の所属する北中米カリブ海王者パチューカは、アフリカ王者のウィダード・カサブランカに延長戦の末1-0で勝利した。本田は中盤でプレーし、正確なパスから何度もチャンスを演出。大舞台で持てる力をいかんなく発揮した。(文:河治良幸)

2017年12月10日(Sun)13時15分配信

text by 河治良幸 photo Getty Images
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リーグ戦とは異なっていた本田の起用法

本田圭佑
パチューカのMF本田圭佑【写真:Getty Images】

 UAEで行われているクラブW杯。本田圭佑を擁する北中米カリブ海王者のパチューカは延長後半にホナタン・ウレタビスカヤのクロスからビクトル・グスマンが渾身のヘディングシュートを決めてアフリカ王者のウィダード・カサブランカを破り、南米王者グレミオの待つ準決勝への進出を決めた。

 この日の本田は[4−3−3]、流れによっては[4−1−4−1]に近い布陣で右のインサイドハーフに入り、ショート3本を放っただけでなく、多くの局面でチャンスの起点として機能した。

 ボールポゼッションはほぼイーブンの展開の中で、パチューカがカサブランカの倍以上のチャンス、そしてシュートシーンを生み出したのは本田の貢献も大きい。

 最近のリーガMX(メキシコリーグ)や決勝に進出しているコパMXでは右ウィングを担うことが多かった本田だが、ディエゴ・アロンソ監督は中盤のインサイドハーフでグスマンと並ぶ形を取らせ、右ウィングにはウルグアイ代表のウレタビスカヤを起用した。1つ理由として考えられるのはアフリカ王者が[4−3−2−1]をベースに中央を固める傾向が強いことだ。

 そうした状況で本田がアンカーのホルヘ・エルナンデスとともに中盤で相手のプレッシャーを引き付けながら、右サイドのウレタビスカヤ、時に右サイドバックから攻め上がるホセ・マルティネスを使うことで攻撃に推進力を出した。

 そして2列目からの飛び出しを持ち味とするグスマンがゴール前まで飛び出し、本田がその1つ前のスペースでフィニッシュを狙う形を取ることでアフリカ王者のギャップを突く形を取っていた。

 そのスタイルが象徴的に表れたのが19分のシーン。前線の中央に構えるアンヘロ・サガルが手前に引きながらボールをつなぐと、それを受けた本田が1タッチで右スペースのウレタビスカヤを使い、惜しいクロスまで持ち込ませたシーンだ。

 これはおそらくトレーニングから仕込んでいた形であり、右サイドバックのマルティネスが絡むケースなどバリエーションもあるが、カサブランカの守備スタイルをうまく利用したチャンスメイクだった。

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