検証:ハリルJ、日韓戦4失点の要因。組織の不徹底、判断ミスによる負の連鎖【識者の眼】

2017年12月19日(Tue)11時52分配信

text by 河治良幸 photo Getty Images
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ゲームコントロールもセットで考えられるべき失点シーン

 皮肉なことに、3失点目の時にテレビではここまでのデュエルの勝率が表示されていたが、日本は36%しか勝てていなかった。

 ゴールキックをクリアされたところからシンプルにつながれてイ・ジェソンに仕掛けられるまでに5回ダイレクトでつながれたが、そのうち2回はタイトに行けば潰せるチャンスはあった。

 そこからまんまとつながれて最終的に一番危険なところでのデュエルに負け、連係のミスまで絡んでしまうという最悪の形だった。

 この3失点目は唯一の流れからの失点だったが、本大会までの半年間で“悪しき教材”として何度も見直され、チームに共有されるべきものだ。ただし、こうした現象を引き起こしたのはこの時間帯の間延びでもあり、純粋に空間的な問題としてだけ捉えるのではなく、こうした時間帯でのゲームコントロールもセットとして考えていくべきものではある。

 そして非常に酷な話ではあるが、この韓国戦で一番苦しい時間帯、試合の潮目とも言うべき時間帯であっただけに、ここで中村がキム・シウンウクとの1対1を止めていれば流れが大きく変わったかもしれない。

 それまでにもキム・シンウクのミドルシュートを止めるなどやるべき仕事はしていた中村だが、GKの3人枠に入るだけでなく、本来の正GK川島永嗣との差を埋めるには最大級のチャンスでもあった。決して簡単なシチュエーションではないが、中村としても悔いの残るシーンだったはずだ。

 試合を決定付ける4失点目は途中出場の三竿健斗がハンドで与えたFKから。速いボールをニアのストーンに入っていた小林悠の反応が遅れ、無理に右足で防ぎに行こうとしたのがシュートのようにコースを変えてしまい、ボールのコースを予測して対応していた中村の邪魔をしてしまう結果となった。

 ここは慣れない三竿の対応から守備時の信頼関係まで含め、日本が自滅した形だ。ここまで3失点していなければ起こりにくいシチュエーションかもしれないが、距離の近いワイドの位置からのセットプレーの対応として確認しておくべき形だ。

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