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サッカーのルールはどう決まる? 審判を非難する前に、深めておきたい競技規則への理解

シリーズ:コラム text by 中山佑輔 photo by Editorial Staff, Getty Images

ユース年代で8人制サッカーはJFAの独自ルール

日本サッカー協会(JFA)審判委員会の小川佳実審判委員長
日本サッカー協会(JFA)審判委員会の小川佳実審判委員長【写真:フットボールチャンネル編集部】

「ユースやグラスルーツでは、競技規則のある部分は修正してもいいんです。なぜかというと、国のレベルによってサッカーの発展の度合いが異なっていて、それぞれの国のサッカーにとって何が有益になのかは、各国サッカー協会が知っている。

 だからサッカーの発展や普及に資するように、各国協会の責任のもと、競技規則をより弾力的に修正できるようになっている。一昨年までユースは16歳未満となっていて、年長者は35歳以上となっていました。ですが、今では具体的な年齢の表記はなく、ユース、年長者と表記されています。

 サッカーに参加することや楽しむことを促進するために、特に子供たちのところ、シニアのところで多くの人たちがプレーしてもらう。交代要員がずっとベンチいるんじゃなくて、みんながフィールド上でサッカーすること、それを促進するために競技規則の修正はやっていいですよということになっているんです。

 以前はIFABで16歳とか35歳とか決めていたんですけど、それは各国が判断しなさいとなっている。ただユースといっても、25歳をユースとは言わないですよね。このあたり、ユースというカテゴリーをどのようにしますかということは、僕らとしては技術委員会のほうに確認するようにしています」

 たとえばJFAはユース年代で8人制サッカーという独自のルールを作っている。(「競技規則の修正」に関して詳しくはこちら。リンク先は「ジュニアサッカーを応援しよう!」)

 もちろんそれは修正可能な範囲内で行われていることであるが、そのように弾力的に競技規則が運用されるとはいっても、根本的な部分は変わらないのだという。

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