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Jリーグ 6年前

川崎F、豪華すぎる攻撃陣。大久保嘉人、齋藤学も獲得。昨季王者は4冠制覇も視野に

text by 藤江直人 photo by Getty Images

さらに分厚くなった選手層。充実の攻撃陣

 昨年9月には右ひざの前十字じん帯を損傷する、全治8ヶ月の重症を負っている。いま現在もリハビリに費やされる日々を送らざるをえないが、それでも2年連続でオファーを送られたフロンターレへの移籍を決断した理由をこう語っている。

「いくつかのチームから話はもらっていたんですけど、けがをしている状況でも評価が変わらない、しっかりとしたオファーをフロンターレからもらったので。マリノスでサッカーを始めましたけど、僕は川崎市の出身。そこから少し揺さぶられた要因ではあるかな、と思っています。

 どのようにしてそういう(移籍の)話になったのかは言えない部分が多いんですけど、最終的に周りがどうこうというよりは、自分にとって一番厳しい道を選ぼうと思いました。これだけ強く、ポジション争いが激しいチームで自分がチャンスをつかむ、挑戦するという意味でここだと」

 さらに湘南ベルマーレから左利きのボランチ下田北斗(26)、モンテディオ山形で「10番」を背負った鈴木雄斗(24)、鹿島アントラーズからは独特の得点感覚をもつFW赤崎秀平(26)が完全移籍で加入。ルーキーでは流通経済大学からMF守田英正(22)、阪南大学からはMF脇坂泰斗(22)が加わった。

 選手層がさらに厚くなったことを受けて、アカデミーで育った東京オリンピック世代のホープ、MF三好康児(20)を北海道コンサドーレ札幌へ、DF板倉滉(21)をベガルタ仙台へ、武者修行の目的も込めてそれぞれ期限付き移籍させる余裕も生まれている。

 一方でFW森本貴幸(29)がアビスパ福岡へ、12年間在籍したDF井川祐輔(35)が香港の東方足球隊へそれぞれ完全移籍。MF狩野健太(31)、FW大塚翔平(27)が契約満了に、MFハイネルが期限付き移籍の満了に伴いそれぞれ退団している。

 昨シーズンの軌跡をトータルで見れば、退団した5人は残念ながらインパクトのある足跡を刻めなかった。特に中村憲剛(37)に次ぐ古参選手だった井川の退団はファンやサポーターだけでなく、選手たちにもショックを与えたが、弱肉強食であるプロの世界では避けて通れない状況となる。

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