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Jリーグ 6年前

川崎F、豪華すぎる攻撃陣。大久保嘉人、齋藤学も獲得。昨季王者は4冠制覇も視野に

オフに積極的な補強を行ったJ1王者・川崎フロンターレが、天皇杯王者のセレッソ大阪と対峙する10日のFUJI XEROX SUPER CUP 2018(埼玉スタジアム)でシーズン初陣に臨む。J1最終節で奇跡の大逆転を演じ、悲願の初タイトルを手にした昨シーズンの主力が全員残留。そこへ屈指の点取り屋・大久保嘉人(前FC東京)、シーズン序盤の復帰を目指すMF齋藤学(前横浜F・マリノス)らが加わる新生フロンターレは、どのような集団へ変貌を遂げようとしているのか。(取材・文:藤江直人)

text by 藤江直人 photo by Getty Images

今季のフロンターレにとって「最大の補強」とは

川崎フロンターレに加入した齋藤学(左)と大久保嘉人(右)
川崎フロンターレに加入した齋藤学(左)と大久保嘉人(右)【写真:藤江直人】

 新シーズンを始動するにあたって、主力選手の移籍が決して珍しくないサッカー界で、こんな言葉が聞かれることがある。

「これだけ多くの選手が残ってくれたことが、このチームにとって最大の補強となる」

 この観点で言えば、最終節で成就させた奇跡の大逆転で昨シーズンのJ1を制し、クラブ創設21年目にして悲願の初タイトルを獲得した川崎フロンターレは、まさに「最大の補強」に成功している。

 夏場すぎにようやく固定された主力選手の全員が、外国人選手を含めて今シーズンも顔をそろえた。けがもあって大きく出遅れながらも時間の経過とともに潜在能力を発揮し、終盤戦では必要不可欠な存在となったMF家長昭博(31)も、古巣のガンバ大阪から届いたオファーを断って残留している。

 途中出場した試合で流れを変え、けが人が出た試合ではその穴を埋めてきたDF登里享平(27)、MF田坂祐介(32)、長谷川竜也(23)、森谷賢太郎(29)らもそろって残留。J1最多の71得点、同じく3番目に少なく、かつチーム歴代最少の32失点をマークした陣容をほぼキープすることができた。

 そのうえで、新戦力の補強にも成功した。1年で出戻るかたちでFC東京から移籍したFW大久保嘉人(35)はもちろんのこと、隣接する神奈川県横浜市をホームタウンとする横浜F・マリノスの“顔”でもあった、MF齋藤学(27)の電撃的な加入は少なからず日本サッカー界を驚かせた。

 昨シーズンのマリノスでレジェンド・中村俊輔(現ジュビロ磐田)から「10番」とキャプテンを引き継いでいた齋藤は、契約満了に伴う「ゼロ円移籍」だったこともあって、ファンやサポーターから激しいバッシングを浴びた。

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