柏が体現する“強化の三本柱”。目指し続けた頂点へ…指揮官が口にする「ACL制覇」の野望

2018年02月13日(Tue)10時58分配信

text by 鈴木潤 photo Getty Images
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アカデミー重視ゆえの悪癖。ネルシーニョ時代を意識した“三本柱”

 柏はアカデミーからトップチームまでの哲学・戦術が一貫されているように、シームレスなクラブを目指している。昨年は中村が日本代表に選出され、中山雄太がJリーグのベストヤングプレーヤー賞を受賞した。中核を担う若い選手は着実に実力を伸ばし、育成は一定以上の成果を残している。こうしたアカデミー出身選手を軸に据えたクラブの方針は今後も変わらない。その証拠に今季も将来有望な4人の選手がU-18から昇格した。

 しかし柏の悪癖のひとつ、自陣に引いてブロックを作るチームとの対戦において、ボールこそ保持するものの効果的な崩しが見られず、攻めあぐねた結果、カウンターからの失点で敗れるパターンは、アカデミーが抱える課題がそのままトップチームへ移植されてしまっている。クラブとして改善しなければならない課題であると同時に、アカデミーそのものが再構築の時期に差し掛かっているともいえる。

 しかも一昨年の伊東純也、昨年の小池龍太と、外部から獲得した選手が輝きを放ち、アカデミー出身選手にはない特徴を武器にチームに化学反応を引き起こした。彼らの活躍を契機に、アカデミー出身選手を中心にしながらも生え抜きだけに偏った編成をするのではなく、アカデミー出身選手とは異なる持ち味を持った外部の血を積極的に取り入れていこうという方針が固まりつつある。もちろん、外から加えるのみならず、アカデミー自体を強化・再構築し、自前で伊東や小池のような選手を育てなければならないタスクもまた然りだ。

 実際に、その点について渡辺光輝強化部ダイレクターは、アカデミー出身選手、外部出身選手、外国籍選手を“強化の三本柱”と位置づけ、「どれが偏っても強いチームにはならない。その三本柱のバランスが大事」と強化方針を述べている。戦術・チームスタイルは違えども、バランス的には数年前にタイトルを連続で獲得したネルシーニョ監督時代のチームに近い編成のイメージだという。

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