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Jリーグ 6年前

鳥栖GK権田修一「3節で当たって良かった」。対戦相手から見たマリノスの怖さと脆さ

text by 舩木渉 photo by Getty Images

マリノスをどう止めるか。どの対戦相手にも脅威になってはいるが…

 相手の攻撃を受け止めながらも、最後方からどこをどのように守っていくか判断して指示を出すGKは、フィールドプレーヤーよりも戦況を把握しやすい。だからこそ、ボールを支配しながらもフィニッシュに持ち込む形をなかなか作れていないマリノスのぎこちなさが気になったのだろうか。

 マリノスはリーグ戦で開幕から3試合勝利がない。特に鳥栖戦はポステコグルー監督や選手たちも今季最も内容面で納得のいかない出来だったことを認めていた。チームの完成度や内容にこだわる指揮官も憮然とした表情で記者会見に臨んでいたし、攻撃的なスタイルの熟成に想定以上の時間がかかってしまっているのかもしれない。

 ただ、対戦相手にとって昨季と異なる姿を見せるチームとの対戦が難しいことに変わりはない。Jリーグで過去に例のない斬新なサッカーを展開するトリコロールの存在は特別な対策を必要とする脅威として受け止められている。FC東京時代も含めこれまでに何度もマリノスと対戦してきた権田は、新たなスタイルの習得に挑むチームとの再戦を心待ちにしているようだった。

「ここから先、マリノスはもしかしたらJリーグの中で1、2を争う面白いサッカーをやっているかもしれないと僕は思います。どこかで本当に形になったら止められないチームになる可能性もある。次回対戦する時に、うちがそれにどう勝つかをまた考えなきゃいけないので難しい反面、完成したマリノスに勝てたらうちとしては自信になるので、楽しみだなと思いますね」

(取材・文:舩木渉)

【了】

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