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日本代表 6年前

【識者の眼】本田・柴崎・森岡・大島どう使う?ハリルJ鍵握る「点を取らせる」攻撃的MF

text by 河治良幸 photo by Getty Images

持ち味の違う3選手。ベストな起用法は?

 高い位置からボールを奪いにいくのがハリルジャパンの基本スタイルだけに、[4-3-3]の場合は守備的MFに位置づけられる山口蛍(C大阪)が中盤の一角を担い、攻撃的MFとして選出された3人のうち1人しか起用されないことも考えられる。もちろん対戦相手や試合展開により戦術プランが変更されやすいポジションでもあるだけに、攻撃的MFを2人並べるシチュエーションも想定してテストされるはずだ。

 森岡の持ち味は広い視野を持ちながらプレーが前向きであることだ。前所属のワースラント=ベフェレンでも[4-2-3-1]のトップ下で攻撃の中心を担っていたが、細かくパスを回すチームではなく、森岡を起点に1本か2本のパスでシュートまで持ち込むスタイルだった。

 現在所属するアンデルレヒトも国内随一の強豪だがポゼッションにこだわるチームではなく、森岡の基本的な役割は大きく変わらない。より多くなるのは周囲が作ったチャンスにゴール前で絡むシーンである。

 さらに高い位置での仕事がメインになっているのが柴崎だ。鹿島アントラーズではボランチのポジションからプレーメーカーとして攻撃を組み立てたが、現在所属するヘタフェではトップ下というより縦の2トップに近い布陣のセカンドトップから、ゴールに直結するプレーを求められている。

 守備から入り、素早く相手の裏を突いていくチームの中で高い技術とセンスを発揮しようとしている。怪我から復帰後はゴールとアシストを記録できておらず、ここ3試合は途中出場が続いているが、その動きに指揮官が復調を感じ取っての代表復帰だろう。

 大島は川崎Fのパスサッカーをボランチのポジションから支える選手だが、12月のEAFF E-1サッカー選手権では代表における“意識改革”を宣言した。つまり確実にパスが通るか分からない状況でも厳しいところに縦パスを通していくことだ。

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