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神戸の17歳・小林友希がJ1初先発。45分での交代悔やむ「これ以上悪い出来はない」

text by 編集部 photo by Getty Images for DAZN

小林友希
ヴィッセル神戸の17歳・小林友希が本職でないボランチとして初先発を飾った【写真:Getty Images for DAZN】

 明治安田生命J1リーグ第8節が15日に行われ、アウェイに乗り込んだヴィッセル神戸が横浜F・マリノスに2-1で勝利を収めた。

 試合前に発表された神戸の先発メンバーの中に、ひときわ若い選手が含まれていた。下部組織所属ながら二種登録でトップチームに帯同している17歳の小林友希が、J1で初先発を飾った。しかし、ポジションは本職のセンターバックではなくボランチだった。

 すでにYBCルヴァンカップの湘南ベルマーレ戦に途中出場してボランチでプレーしたことはあったが、公式戦ではまだ2度目。さらにJ1のリーグ戦に初先発ということもあって、神戸の吉田孝行監督は「かなり緊張していたと思う」と語っていた。

 しかし、小林本人に「緊張はなかった」という。それでもなかなか試合の流れに乗れず、前半のみで無念の交代となった。冷静に自らを分析する17歳は「ボランチでやるにあたって後ろを向いた時のプレーだったり、攻撃の部分で本当に課題が多く残りました」と不甲斐ないプレーを悔やんだ。

 そして「交代は妥当だと思います」と述べたうえで「自分のパフォーマンスが良くなかった。攻撃ではミスも多かったし、守備でもボールを奪うことができなかった。これ以上悪いパフォーマンスはそうそう出ないと思うので、ここから課題を改善して、うまくできるようやっていきたい」と、ボランチでの成長を誓っている。

 昨年はU-17日本代表の一員としてU-17ワールドカップで世界の舞台を経験し、長身と精度の高い左足で評価を高めた。今季は神戸のトップチームでチャンスを得ているが「自分が一番下なので、まだ甘く見てもらっている部分もあると思う。プロとしてやっていくのれあれば、もっと厳しい世界に入っていかなければならないし、今日のようなプレーではダメ」と、浮れることなく自らを戒める。

「Jリーグの、プロのレベルを基準にして何個かのポジションができれば、最終的に幅が広がると思うので、そういう意味でもいまはボランチをしっかり高いレベルでこなせるように練習していきたい」

 世代別代表での活躍も期待される17歳は、新たなポジションでのチャレンジを前向きに捉えている。“ボランチ”小林友希が周囲の期待に応えて神戸の飛躍に貢献できれば、日本サッカーの未来も明るく照らす存在になれるかもしれない。

【了】

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