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日本代表 6年前

日本60位は実力通り…FIFAランクの算出方法は? アジア勢が高ランクに位置できない最大の理由

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

アジア勢が高ランクに上がれない理由

日本代表
FIFAランキングでは60位(4月20日現在)につける日本代表【写真:Getty Images】

 こういった中でアジアの国がポイントを伸ばせないのは、同じ地域の国との対戦では勝利を収めるが、いざ親善試合などで強豪と当たった際に結果を残せないのが最大の理由ではないか。地域柄的にしょうがないのではなく、しっかりと南米や欧州勢との間に実力差があるからこそポイントが伸び悩み、ランキング40位以下にアジア諸国がゴロゴロと存在する状況が生まれている。

 ロシアW杯欧州予選を戦ったオランダと同アジア最終予選を戦った日本を比べてみると、オランダは予選6勝1分3敗でポイントは4566。対する日本は予選6勝2分2敗で3753。オランダの方が黒星は多いのに約800の差がついてしまっている。つまり、アジア地域同士の対決だけでは欧州勢にいつまでたっても追いつけない。現在のFIFAランキングはそうした実力差をハッキリと反映してくれている。

 もちろん、ワールドカップ以外で他地域が顔を合わせる機会は少ない。だからこそ、本大会に挑む前の親善試合でしっかりと結果を残せるか残せないかが重要になってくる。昨年11月に日本代表が行った欧州遠征でブラジル、ベルギーとの2戦で勝利を挙げることはできなかった。韓国もポーランドに勝利を挙げることはできていないし、オーストラリアもノルウェーに敗北するという結果となっている。

 過去18年間でワースト記録となった日本の60位という順位も、南米と欧州勢との実力差、親善試合の結果を踏まえると妥当なのだ。日本、そしてアジア勢の課題はFIFAランキングがしっかり示してくれている。それは紛れもない事実なのだ。

 さらに今年はロシアワールドカップ後にUEFAネーションズカップが第1回大会を迎える。これによってアジア勢はポイントを詰めるのがさらに厳しくなってしまう。4つのグループはどこも実力が拮抗しており、ランキング100位以下のチームも勝利を挙げる可能性は高い。そうなれば、アジア勢はさらに順位を落とすことが予想される。

 ロシアワールドカップまで残り2ヶ月。今回の算出方法などを頭に入れながら試合を楽しむことで、FIFAランキングに対する意識も少しは変わるのかもしれない。

(文:小澤祐作)

【了】

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