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日本代表 6年前

「最悪の悪夢」。ハリルホジッチ前日本代表監督は何を語ったのか?【記者会見全文】

text by 編集部 photo by Getty Images

「代表監督に対するこういったことというのは、いかがなんでしょうか」

 もう1つお願いがあります。個人的なメッセージになります。お許しください。チームに関わった全ての人たち、サポーターにも先ほど感謝を申し上げたと思います。熊本県にも個人的に感謝したいと思っているんですね。非常にメッセージを熊本から直々にいただきました。ワールドカップ前に熊本に足を運ぶと約束したので、熊本にも行きたいと思っています。こういう状況なので変わってしまったのですが、そして熊本県と約束したのが、試合ごとにくまモンのバッジをつけることでした。次回は私は観光客として熊本に足を運ぶことでしょう。友達から聞かれます。君は日本に行くのかい? 

 もちろん次も自信をもって日本に行く。これまでやってきたことに自信を持ち、誇りに思っています。私も私の家族も日本が大好きです。素晴らしいものを観光で見させてもらえました。北には足を運べていないのですが、まだ生きていますから、またお目にかかりましょう。

ーーコミュニケーション不足が解任理由と聞いているが、同じような理由で解任されたことはあるか?この理由についてどう考えていますか?

 いえ、初めてです。今まで聞いたことがありません。フットボール、全ては覚えていませんが、コミュニケーションとはあまりにも広い意味すぎて、具体的に誰、どういうことと教えていただきたいと思います。

 また、再来日滞在5、6日目でしょうか。多くの人が見えて、話をしていきました。よく私には事情のわからないことが、私の知らないところで行われているような気がします。ワールドカップに行く23人については、どこの国でもたくさんの軋轢が起こるものだと思います。監督及び選手にとってワールドカップ出場はどういう意味を持つものでしょうか。その選手、監督にとってすごく名誉なものではないでしょうか。

 全ての試合に負けたとしても、ワールドカップに出たということは非常にポジティブなイメージではないでしょうか。本当に傷ついている理由は、ワールドカップに出られる、全てが整い始めていたところなんです。

 ワールドカップに出るぞ、これから千葉、オーストリアでの遠征が控えています。全ての準備をこれから事務局側と整えていこうとしていたんです。細かいディティールまで詰めていこうとしていたんです。どれだけ大変な仕事量か。ここ2ヶ月「ああ、コロンビア」とか10回くらい見たとは思います。日本対コロンビア戦のビデオを。

 言い忘れたことがありました。2月なんですけれども、海外組、長谷部(誠)、(川島)永嗣、吉田(麻也)、長友(佑都)に会いに行きました。そういったベテラン選手とのコミュニケーションは最近どうしているのか、実地調査をしてきましたし、その時に問題は起こっておらず、選手たちは非常にモチベーションが高かったんです。

 なぜか1ヶ月後にはコミュニケーションが薄れた。誰とのコミュニケーションが薄れたのかはわかりません。準備が全て整ったところで次の監督に譲ることになりましたが、新監督にとっても大きなチャンスになると思います。これから4週間仕事できるのを楽しみにしていた。

 会長が来て「じゃあ、さようなら」。突然の出来事で、何も知らされていない。なんでなのか、逆に教えてください、皆さん。他の歴代監督にも話を聞きましたが、わからないと。どうぞ真実をサポーターの皆さん、多くの皆様になんでだったのか。おまけにこの時期だったのはどうしてなんですかね。

 こういった時期にこういった結果というのは、本当にいいのでしょうか。準備はしたと言っても、舞台はワールドカップです。今の私がどんな心のうちか、わかってもらえるでしょうか。私が街で出会うサポーターの人たちが、私にどんな声をかけてくれるかわかってもらえたら、わかってもらえるのではないでしょうか。

 この段階で協会はかなり大きなリスクを背負ってしまったのではないかと思います。フランスでは「日本でそんなことが起こるの」とよく聞きました。日本というのはお互いに尊重し合う国だと聞いていましたし、いかがでしょうか、皆さんに問いかけたいと思います。代表監督に対するこういったことというのは、いかがなんでしょうか。

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