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日本代表 6年前

落選危機の香川真司と岡崎慎司。W杯へ生き残るためには? ガーナ戦で存在価値を示せるか

text by 元川悦子 photo by Getty Images

ガーナ戦で他の候補選手との違いを見せつけられるか

 岡崎は「ワールドカップとか世界を相手にするところで自分の状態が悪ければ、チームが犠牲になる。100%に持っていく努力は今、しています」と、コンディションを上げることに集中している様子。

 香川の方は「香川真司は大丈夫かという声が出てきているが?」という記者に「逆にどう思いますか?」と返す。そして「僕自身は問題ないと思っている。いろんな見方があると思うんで、それは自由ですけど」と楽観的な見通しを語った。

 昨年10月のハイチ戦(日産)以来の得点への期待についても「そこは非常に自信を持っている。必ず点であったり、アシストであったり、ゴールに直結するプレーを増やしていけるように、みなさんの前でアピールしたい」と悲観的な見方を一蹴しようという強い意気込みがうかがえた。

 そんな彼らがガーナ戦でどんな仕事を見せてくれるのかは大いに気になるところ。ただ、2人揃って予想スタメンから外れているため、出番が与えられるとしたら後半からだろう。岡崎が出場するポジションは1トップ。ヴァイッド・ハリルホジッチ前監督時代から絶対的な柱として君臨する大迫勇也(ケルン)、今季ドイツ・ブンデスリーガ1部で8ゴールを挙げた好調の武藤嘉紀(マインツ)とのサバイバルを強いられることになる。

 高さでは大迫、身体能力全般では武藤に分があるだけに、岡崎は豊富な運動量を駆使して泥臭くボールを追う仕事、相手の背後に抜けて一発で仕留める鋭さといった強みを前面に押し出していくしかない。

「今までも3トップはやってきたし、2シャドーなのか、ワイドに開くのかは選手の対応力になってくる。選手1人ひとりがコミュニケーションを取りながら選択をしていく部分が必要になる。ある意味、1人ひとりの持っているものが出るようなサッカーになってかなきゃいけないのかなと思うんで、スタイルに囚われないことが一番重要」

 そう岡崎も言うように、ハリルホジッチ前監督時代のような前線に張り付いた1トップ像とは異なる新たなイメージを示せれば、西野監督も前向きに受け止めるはず。こうした動きがゴールという結果につながればさらにいい。

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