欧州主要リーグ初のアジア人得点王が誕生。W杯でイラン代表の歴史を変え、夢の舞台へ

イラン代表としてロシアワールドカップに出場予定のFWアリレザ・ジャハンバフシュは、今季のオランダリーグで大旋風を巻き起こした。オランダ・エールディビジで欧州主要リーグ初のアジア人得点王に輝いたのである。生粋の好青年としても知られる24歳は母国の歴史を変え、夢の舞台へのステップを上がろうとしている。(取材・文:中田徹)

2018年06月06日(水)10時14分配信

text by 中田徹 photo Getty Images
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今季の蘭リーグでMVP級の大活躍

アリレザ・ジャハンバフシュ
イラン代表FWアリレザ・ジャハンバフシュがAZでオランダリーグ得点王を獲得【写真:Getty Images】

 今季のオランダリーグはイラン代表のアリレザ・ジャハンバフシュ(AZアルクマール)が21ゴールを挙げ、アジア人として同リーグ初の得点王に輝いた。

 得点能力の高いウィンガーは、今季のオランダリーグのトレンドだった。フェイエノールトのステフェン・ベルフハウスは18ゴール、PSVのイルヴィング・ロサーノは17ゴールを決めた。アヤックスはダビド・ネレス(14ゴール)、ユスティン・クライファート(10ゴール)の2人で24ゴールを量産した。

 近年、利き足でシュートを撃てるよう右利きのウィンガーは左サイドから、左利きのウィンガーは右サイドからカットインする傾向になっているが、ジャハンバフシュは右利きの右ウインガーである。AZにはウート・ウェフホルストというターゲット型のストライカーがいるだけに、ジャハンバフシュの右サイドからのカーブをかけたクロスや、真っ直ぐな球質の低いクロスも武器になった。ジャハンバフシュが記録した12アシストという数字も、実に立派なものだった。

 オランダのサッカー専門誌『フットボール・インターナショナル』は試合後の採点の平均点を出して、独自の年間最優秀選手を発表しており、今季は1位ジャハンバフシュ(6.77),2位ルーク・デ・ヨング(PSV、6.66)、3位ロサーノ(PSV、6.61)という結果になった。

 ジャハンバフシュを年間最優秀選手に推す声は多く、『NOS』局のサッカートーク番組『ストゥディオ・フットボール』では往年の名ストライカー、ピエール・ファン・ホーイドンクが熱弁をふるっていた。

「最終節を前に、私はジャハンバフシュが年間最優秀選手だと決めていた。ゴールをたくさん決めただけでなく、アシストもとても多い。この結果が、彼の能力の高さを示している。また彼は、右利きの右ウインガーがオランダリーグの得点王になれることも表した。彼のゴールを見ると、右足のシュートの方が多いが、左足のシュート力もあるのは確か。右サイドに張ってるばかりでなく、中央にもポジションを変えてくる。

ジャハンバフシュとベルフハウスに共通しているのはキックテクニックの高さ。そしてジャハンバフシュはトリッキーなテクニックはないが、機能(ファンクショナル)テクニックのレベルが高い。彼は色々なキックを使い分けることが出来るが、ブレ球でミドルシュートを撃つことも出来る」

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