柴崎岳、西野Jを加速させる攻撃のビジョン。あえて「セオリー」から外れることの意味

日本代表は現地時間12日、パラグアイ代表との国際親善試合に4-2で勝利を収めた。この試合は8日のスイス戦から先発メンバーを10人変更した日本だったが、結果的には西野朗体制での初勝利。その中で柴崎岳は独特の危機感を抱きながら、勝つためのプレーに徹していた。(取材・文:河治良幸【インスブルック】)

2018年06月13日(Wed)12時14分配信

text by 河治良幸 photo Getty Images
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柴崎岳が日本代表の攻撃を活性化

柴崎岳
柴崎岳は独特のプレービジョンを持ち、勝利のためのプレーを選択し続ける【写真:Getty Images】

 本大会前のラストマッチで南米のパラグアイに4-2で勝利した日本代表。鮮やかなシュートで2ゴールを挙げた乾貴士、1ゴール2アシストの香川真司がこの試合のヒーローであることは間違いない。だが、ボランチからゲームをコントロールし、多くのチャンスを演出した柴崎岳の存在抜きにこの試合は語れない。

 中盤での落ちついたボール捌きはもちろん、クロスバーの上に当たった惜しい直接フリーキックや相手のオウンゴールを誘発した右アウトサイドからのフリーキック、香川のゴールにつながったインターセプト、ワイドから直接ゴールを狙ったループシュートなど、ボールを持ったところでの見所は多かった。その中でもとりわけ筆者が注目したいのはオフ・ザ・ボール(ボールを持っていない)時のフィニッシュへの関わり方だ。

 柴崎は中盤でバランスを取りながら、サイドなどを起点にチャンスができればペナルティエリアの手前まで上がってセカンドボールを拾いにいくという志向を持つ。だが時にそのセオリーを崩すことで相手のディフェンスに対して意外性を生み出す、もう1つの攻撃ビジョンも持つ。本職はボランチでありながら前目のポジションでもプレーできる彼の強みはそういったところでも発揮される。

 その意外性を生み出す狙いが見られたシーンがあった。71分に左の乾による仕掛けから大迫がバイタルエリアでボールをキープし、最後に右で受けた香川がシュートに持ち込んだ。内側に切り返して左足で放ったシュートは惜しくもゴールマウスの右に外れたが、マークに付いた左サイドバックのジュニール・アロンソが完全に逆を取られる格好になったのだ。

 このシーン、よく見ると香川の外側に勢い良く走り込んでいる選手がいる。それが柴崎だった。展開を見ながらバイタルエリアの手前までポジションを上げていた柴崎は、乾から大迫にボールが出たところで外に膨らみながらダッシュして、パスを受ける香川の外側に走り込んだのだ。こうした状況でゴール前に走り込むのは1つの選択肢として理解しやすいが、なぜ香川の外だったのか。柴崎本人に直撃した。

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