グループB

スペイン◎、ポルトガル○、モロッコ▲、イラン×

　力関係を見れば、スペインとポルトガルが順当に決勝トーナメント進出を果たすだろう。

　世界王者奪還を目指すスペインの大会屈指の実力を誇る。しかし、開幕直前に大混乱に陥った。指揮官のフレン・ロペテギが13日、解任された。原因は“裏切り”行為。同氏は先月22日にスペイン代表監督の契約を2020年まで延長したばかりだった。しかし12日、来季からレアル・マドリーの新監督に就任することが発表されたのだ。

　まさかの事態にチームの混乱は避けられないだろう。地力があるためグループリーグは突破すると予想するが、初戦のポルトガル戦を落とせば、何が起こるかわからない。スペイン代表は前代未聞の事態に直面している。

　ヨーロッパチャンピオンとしてロシアに乗り込むのが、ポルトガルだ。マヌエル・ルイ・コスタ、ルイス・フィーゴら黄金世代でも果たせなかった主要タイトル獲得を達成。注目は何と言ってもクリスティアーノ・ロナウドだろう。レアル・マドリー所属のスーパースターは相手からの徹底マークにあうはずだが、彼の活躍から目が離せない。

　モロッコは、イタリアの名門ユベントスでプレーするメフディ・ベナティアが鍵。彼を中心に堅い守りを構築し、相手の攻撃を耐えたい。そして、少ないチャンスをモノにできれば光が見えてくるか。

　イランはアジア予選を力強く突破したが、このグループを抜け出すのは厳しい。ただ、オランダ・エールディビジで欧州主要リーグ初のアジア人得点王に輝いた、FWアリレザ・ジャハンバフシュが爆発すれば旋風が巻き起こるかもしれない。