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若さ溢れるイングランド、主役になるのは4年後? 今大会で残したい爪痕【ロシアW杯注目国分析】

 ついに開幕した2018 FIFAワールドカップロシア大会。各国がそれぞれの目標を達成するために23選手を選抜し、コンティション調整を続けている中、本大会初戦を前に注目国の状況をチェックする。今回はグループGのイングランド代表を取り上げる。(文:編集部)

text by 編集部 photo by Getty Images

世界屈指のFWに成長したハリー・ケイン

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ハリー・ケイン【写真:Getty Images】

【イングランド代表】
FIFAランキング:12位(2018年6月)
監督:ガレス・サウスゲイト(2016年~)
6大会連続15回目の出場
最高成績:優勝(1966年イングランド大会)
欧州予選グループF 1位通過

 サッカーの母国は、もう何年も世界のトップに絡めていない。4年前のブラジルワールドカップではグループリーグ敗退、EURO2016も決勝トーナメント1回戦で終わった。さらに遡っても、歓喜の記憶はない。ウェイン・ルーニー、フランク・ランパード、スティーブン・ジェラードら世界屈指の名手を何人も擁した時代すら、思うような成果を挙げられていない。

 しかし、ロシアワールドカップは新たな時代の幕開けを告げる大会になるかもしれない。

 今大会の出場権自体は危なげなく獲得している。ヨーロッパ予選を8勝2分と無敗で通過。ガレス・サウスゲイト監督のもと、チームは伝統的なスタイルからの脱却を図った。キック&ラッシュからポゼッションへの転換である。システムも4-4-2から3-4-2-1に以降。スリーライオンズは生まれ変わろうしている。

 予選通過後のテストマッチではドイツやブラジルと渡り合うなど収穫を得た。ワールドカップ直前の今月はナイジェリアとコスタリカに連勝。この2試合では3-3-2-2というより攻撃的な布陣でも結果を残した。

 チームの中心となるのはトッテナム勢で、デル・アリとハリー・ケインには攻撃面で大きな期待がかかる。特にケインはここ数年で世界屈指のストライカーに成長。2015/16、16/17と2シーズン連続でプレミアリーグ得点王に輝き、今季はモハメド・サラーに及ばなかったが、キャリアハイの30ゴールを記録した。名実共にワールドクラスとなって迎える初めての国際大会であり、多くのものを背負って戦うことになる。

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