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日本代表 6年前

英国メディアが見た日本。「サブでは最高の存在」と本田を激賞。一方で痛烈な課題の指摘も【ロシアW杯】

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

本田には「サブという意味では最高」と賛辞

 試合の翌日となった25日には、高級紙『テレグラフ』が、ノックアウトステージでイングランドのG組と対戦する可能性のあるH組の3ヶ国、日本、セネガル、コロンビアについて分析。日本は「4-2-3-1のシステムでプレーメーカーを務める香川真司を中心に、守備から攻撃への転換の速さがある。香川が乾と原口元気のウィングに配球し、鋭い速攻をする」と評価する。

 その一方で「この速さを使ったプランAしかなく、対戦相手の守備がタイトになると、ボールを持っているだけで有効に使えなくなる。コロンビア戦でもこれが見られた。守備にも脆さが見られ、セネガル戦でも裏を取られる場面が目立った」と弱点も指摘された。

 さて、個人に目を向けると、この試合で最も評価が戦ったのは乾だろう。前出の『FourFourTwo』では、「この試合でも再び目立つ活躍を見せた。ダイナミックでテクニカルな30歳のMFは、予想外のパフォーマンスを見せる日本代表の中心的なプレーヤー」としている。

 人気の高いポッドキャスト『TotallyFootballShow』にコメンテーターとして登場した、戦術面に明るいマイケル・コックス記者も、「左MFの乾貴士はとても面白い選手」と語っている。

「ここまで7本あるシュートはすべて同じような位置から放っている。サイドからカットインして、ティエリ・アンリが好きだったエリアから乾もシュートをする。セネガルの右サイドバックのワゲとの対決は一見に値したし、乾のゴールは素晴らしかった。クロスバーに当たる惜しいチャンスもあった。ただワゲにゴールを許したのは、乾の守備の甘さもあった」

 また途中出場して同点ゴールを奪った本田の名前もよく目についた。同じく『TotallyFootballShow』に登場したフリーライター、ジェームズ・ホーンカッスル氏は「ベテラン、本田圭佑のワールドカップ通算4得点は、アジア人選手として最多ゴール数。3つの異なった大会で決めているのだから、大したものだ。インパクトを残すサブという意味では最高の存在。この日本代表は過去20年で最悪のチームのはずだったが、まるでそうは見えない」と称賛した。

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