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宇佐美貴史、今大会初の先発出場に「23人で戦っているところを証明したい気持ちがすごい強かった」【ロシアW杯】

text by 編集部 photo by Getty Images

宇佐美貴史
宇佐美貴史【写真:Getty Images】

【日本 0-1 ポーランド ロシアワールドカップ・グループリーグH組第3節】

 日本代表は現地時間28日、ロシアワールドカップ・グループリーグH組第3節でポーランド代表と対戦し、0-1で敗れた。

 この日、日本代表はコロンビア戦、セネガル戦からメンバーを6人変更。武藤嘉紀や酒井高徳など、ここまで出場機会のなかった選手がスタメンに名を連ねた。その中の一人である宇佐美貴史は、セネガル戦で途中出場を果たしてはいるものの、ワールドカップの舞台で先発出場するのは初めて。もちろん、プレッシャーはあった。

「独特な難しさというか、1戦目、2戦目ああいう形でチームとして機能していた中で、サブの選手が6人入れ替わって出るという。監督も難しい状況だと思うという話をされていましたし、良いプレーを継続して結果も継続してやらなきゃいけないというプレッシャーは6人にはあったと思う。負けはしましたけど最低限の結果を出せたと思います」と背番号11は話す。続けて、「今日出た6人に限らず全員で戦っているんだというところを表現したかったし、僕らが出ても大丈夫なんだというか、この23人で戦っているところを証明したい気持ちがすごい強かった」とも述べている。

 前半は日本にも何度か得点のチャンスがあった。もちろん先制点を奪うことができれば、落ち着いて試合を進めることができただろう。しかし、リードを奪おうとしていた中での失点を喫してしまった。宇佐美はこの点について「勝ちに行こうって話はしていたし、前半で1点2点リードするぐらいの結果は出せないといけなかった。前半は0-0でも良しって話はしてましたけど、後半どう出て行くのか。点を取りに行こうと話をしていた中で、失点してしまったのは痛かった」と振り返っている。

 そして試合は終盤に差し掛かった。日本は1点リードされていたが、同時刻に試合を行っていたセネガルもビハインドを負っていたため、このまま行けばグループ2位の座を確保することができた。そのため日本は、時間稼ぎに入ったのである。この時宇佐美はベンチに下がっていた。

「相手もこっちも3戦目で暑さもあって疲弊している中で、相手はこのままでも勝てるし、僕らもこのままいったら決勝トーナメントに進出できるっていう、無理をするのかしないのかという難しさはすごくありました。ただ、長谷部(誠)さんを入れた中で選手も共通理解があって、このままゲームを締めようという選択に至ったと思います」

 しかしセネガルが1点を奪い同点に追いつけば日本は敗退の危機に追い込まれる。そのため前に出て点を取りに行った方が良いのではないか。選手の中で、そういった意見も挙がっていた。

「もちろんベンチでは、セネガルが1点取ったらどうするのかっていう話もあって、行かなあかんやろって話もありました。それを一瞬で、あのスタジアムの空気の中、全員に共通理解を持たすのは難しいことです。ああいうサッカーになるっていうのは監督の判断でしょうし、そのまま終わってくれという祈るような気持ちで、無理せず戦わざるを得なかった」

 最終的にコロンビアがセネガルに勝利し、日本は決勝トーナメント進出を果たした。次の相手はベルギー。宇佐美の活躍にも期待がかかる。

【了】

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