フランスが優勝を果たした理由。“勝つため”の23人をデシャンはどのように選んだのか【宮澤ミシェルの独り言/ロシアW杯】

 日本代表選出経験も持つ元Jリーガーで、現役引退後は解説者として活躍中の宮澤ミシェル氏の連載企画。第13回は、ロシアワールドカップの総括。フランスが優勝できた理由とは。また、対戦カードによって浮き彫りになる相性や苦手意識といった点にも触れている。(語り手:宮澤ミシェル)

2018年07月23日(Mon)11時40分配信

text by 青木務 photo Junichi Ebisawa , Getty Images
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完全に勝ちに来たフランスはモノが違った

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宮澤ミシェル氏がロシアワールドカップを総括した【写真:海老沢純一】

 フランスは強かったね。大変だったのは決勝トーナメント1回戦のアルゼンチン戦だけだった。彼らにとっては、やっぱりEUROで負けたのが大きかったんだと思う。決勝でポルトガルに負けて、次のワールドカップは絶対に勝ちに行かなきゃいけないという風になった。EUROの時はまだパッションがあったし、ちょっとシャンパン(サッカー)ぽかった。だけど、もうそんなことは言っていられないと。

 今大会のフランスはモノが違った。今回の23人以外でレギュラーになれる選手が7~8人入っていない。うちの息子がドイツで見た試合も、ドイツを翻弄している。でもその試合の中からも3~4人は外れている。デシャンはカウンターでがっつり守って突き刺すサッカーのほうが勝てると読んだね。そんなに迫力もなかったけど、彼らの身体能力だけ見ても上回れるチームはなかなかない。

 初戦はギリギリだったけど、厳しい戦いを乗り切ったのが大きかった。迂闊な失点というのがなかった。決勝のロリスのミスとアルゼンチン戦で打ち合ったくらいで、あとは磐石だよ。決勝もクロアチアがどういうサッカーをしてくるかが楽しみなだけで、フランスはいつも通りという感じだった。

 カンテ、ポグバ、マテュイディという中盤の構成力。右にエムバペがいて、CFのジルーが潰れ役でグリーズマンを生かす。結局、ジルーは最後まで1点も挙げていないでしょ。だけど、アイツがいなかったらグリーズマンが輝けない。フランスには他に点数を取れるFWがいっぱいいるけど、デシャンにとって前線はジルーだったんだよ。

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