遠藤渓太を貫く「悔しさ」。マリノスでの成長を代表へ、森保Jで生き残るために必要な素養

2018年08月19日(Sun)13時47分配信

text by 舩木渉 photo Getty Images
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遠藤渓太が体得した「ポジション」の概念

 迎えたインドネシアでのアジア競技大会。グループリーグ初戦のネパール戦で遠藤に出番はなく、チャンスは第2戦のパキスタン戦で巡ってきた。3-4-2-1の左ウィングバックで先発出場した背番号11は、高い位置でのボール奪取から勝利を決定づける日本の4点目の起点になった。

 しかし、「自分の良さを出す場面は少なかった」と、またも「悔しさ」を口にした。5バックで自陣に引きこもり、徹底して日本のウィングバックにマンツーマンのマークをつけてくるパキスタンの守備を前に「ボールを受けるのが難しかった」と遠藤は語る。

 ただ、今までのドリブル突破に頼っていた遠藤では、もうない。「どれだけ開いてもそれにずっとついてきていたので」あえてサイドに張りついて自分にマークを食いつかせ、「その分他のスペースが空くだろうと割り切って開いてはいました」と他の選手が前に出ていくためのスペースを作りだすように考え方を変えた。

「ワイドなポジションにいろとは言われていないですけど、自分が開いていることによって、この前の試合なら(大南)拓磨のスペースとか、(神谷)優太のスペースがすごく空いている実感がすごくあった。僕が無理して中に入っても、その分人数が中に中にどんどん凝縮していくだけだし、このチームでの役割は、自分がサイドで受けていることだと思う。普通の流れならあそこに人はいないと思うし、割り切ってやっていました」

 サイドでの状況に応じた適切なポジショニングの考え方は、マリノスでの経験も生きている。昨季までエリク・モンバエルツ前監督に学んだのは、ポジションごとに適切な立ち位置をとって全体のバランスを維持しながら攻める方法論。遠藤にもサイドの選手としてどこに立ち、どのタイミングで、どのように振る舞えばいいのかという基礎知識が叩き込まれた。

 さらに今季からは、アンジェ・ポステコグルー監督のもとでサイドから思い切って縦に仕掛ける意識と、周りの選手が走り込むスペースを作るためのポジショニングを仕込まれた。「ポステコグルー監督でも、結構『外に張って勝負しろ』というのが先行しますけど、状況に応じてサイドバックが上がるスペースを確保するように自分が中に入る動きは特に求められていたので、そこは試合中に臨機応変にやれればいい」と遠藤は語る。

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