森保Jを救った大学生FW上田綺世。非凡なストライカーの才能、半端ないゴールへの執着と反骨心

森保一監督率いるU-21日本代表は24日、アジア競技大会の決勝トーナメント1回戦でU-23マレーシア代表に1-0で勝利した。劣勢だった日本を救ったのは、法政大学所属のFW上田綺世。ストライカーになるために生まれてきた青年は、異常なまでに強いゴールへのこだわりを持っている。(取材・文:舩木渉【インドネシア】)

2018年08月25日(Sat)14時36分配信

text by 舩木渉 photo Getty Images
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「シュートだけは絶対に負けたくない」

上田綺世
上田綺世が終盤にPK奪取。自ら決めてU-21日本代表を勝利に導いた【写真:Getty Images】

 初めて取材した時から、とにかくゴールへのこだわりと責任感の強さを感じる選手だった。それから約1年半経って、上田綺世(うえだ・あやせ)はU-21日本代表の一員として日の丸を背負い、アジアの頂点を目指してピッチに立っていた。

 24日に行われたアジア競技大会の決勝トーナメント1回戦。日本はマレーシアに苦しめられ、終盤まで両チームともスコアレスのまま時計の針が進んでいく。延長戦のことも考え始めた88分、松本泰志が蹴ったスルーパスに反応した上田が、ペナルティエリア内で相手DFに倒された。

 主審はペナルティスポットを指し、日本にPKが与えられる。それを上田自らが豪快に蹴り込んで、欲しくてたまらなかった先制点、そして自身にとって今大会初ゴールを奪った。最終的にはこの1点が決勝ゴールとなり、日本はマレーシアを退けてアジア大会ベスト8入りを果たした。

 上田はグループリーグ初戦のネパール戦で先発起用されたが、決定機をことごとく外して天を仰いでいてた。飄々と「自分の中では不完全燃焼というよりも、結果が伴わなかったというくらい」と語っていたが、シュートチャンスが多かっただけに大事な場面で力んでしまった悔しさは想像するに余りある。

 その後、第2戦のパキスタン戦では出番がなく、第3戦のベトナム戦は80分からの途中出場。だが短い時間で結果を残せず、チームも敗れてしまい、またも勝利に貢献することができなかった。それでも森保一監督が上田への信頼をなくすことはなかった。

「これまでも彼を起用してる時は毎回チャンスを作ってくれてるので、あとは決めるだけだなと思って。先発であれ、途中出場であれ、必ずチャンスを作ってくれる選手だと思っていますし、これまでの我々の活動の中では(能力が)抜けていて、高い選手なので、今日も思ったとおりの仕事をしてくれました」

 指揮官は試合後、殊勲の働きを披露した背番号15を称賛した。現在のU-21日本代表において、貴重な生粋のストライカータイプ。「プロの練習に参加しても、ポゼッションとかは本当に下手なんですけど、シュート練習だけは絶対に負けたくない」と語る上田のゴールへのこだわりは異常とも言えるほどに強い。

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