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日本代表 6年前

日本代表も被災した大地震。忍耐力と感謝を胸に…再始動で踏み出した新たな一歩

text by 元川悦子 photo by Getty Images

「ポスト長谷部」の最有力候補は?

遠藤航
遠藤航が「ポスト長谷部」の最有力候補になるか【写真:Getty Images】

 1本目でまず光ったのは、新天地ベルギーでボランチを務めている遠藤航のパフォーマンス。浦和レッズ時代は最終ラインに入っていたこともあり、ボールを受けたりさばいたりすることに対しやや消極的な姿勢が垣間見えた。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督時代もボールに絡む仕事が物足りないと指揮官に指摘されがちだった。だが、ベルギーで屈強な相手に対して堂々と中盤で戦っている自信がこの日の動きに如実に表れた。パートナーの青山以上に積極的にボールに絡み、守備でも果敢なプレスバックでボールを奪うなどの力強さを示したのだ。

「ベルギーのサッカーはゴールに向かっていくとか、常に出して、動き出していくというのは口酸っぱく言われてたんで、そこらへんは意識して。ゆっくりするところと、前にどんどん関わっていくところの判断はしっかりしながらやりました」と本人も前向きに語っていた。

 もともとのリーダーシップを含めて「ポスト長谷部誠の筆頭候補」という見方もされているが、「ボランチが1枠空いたのは間違いないとみんな思っている。そこに誰が食い込んでいくかっていうのは日本代表にとって1つ大事なポイントになる」と遠藤自身も意識している様子。ワールドカップ2大会出場の山口蛍や同じロシア参戦組の大島僚太が不在の今、強烈なインパクトを残せば、本当に彼が「ポスト長谷部」になることもあり得そうだ。

 同じ大阪府熊取町出身で幼稚園時代からの盟友である室屋と南野のコンビも光った。開始7分には青山の縦パスに室屋が反応。マイナス方向への折り返しを南野が右足で叩き、強烈なシュートを右ポストに当てる決定機があった。南野本人は「あれは決めたかったけど、ああいうプレーをどんどん増やしていきたい」と発言。前線で相手を背負うプレーなども迫力を増していて、今後に期待が持てるパフォーマンスだった。

 1本目で唯一のゴールを奪ったのはビブス組の伊東。天野のパスを左で受けた伊藤がドリブルで局面を打開し、後ろから上がってきた佐々木にパス。彼の深い位置からの折り返しをが逆サイドから飛び込んだ伊東が蹴り込んだ形だった。

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