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香川真司が「答え」になれるか。“模索”続けるドルト、メンバー固定はまだ先

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ホッフェンハイム戦は“鬼門”、しかしアドバンテージも…

香川真司
“最適解”の一つを目指す香川真司【写真:Getty Images】

 ミッドウィークでは19日にホッフェンハイムもCLを戦い、アウェイでシャフタール・ドネツクを相手に2-2のドローに終えている。ユリアン・ナーゲルスマン監督が率いて3季目となるチームは、毎年のように主力が引き抜かれてはいるが、攻守において戦術的完成度は高い。ドルトムントはアウェイでホッフェンハイムに6試合連続で勝ち星に見放されている。両チームの完成度の違いを考えても、今回も“鬼門”で苦戦を強いられそうだ。

 もちろんシャフタール相手に2失点しているように、ホッフェンハイムの守備組織が磐石とは言い難いところがある。記念すべきCL本戦の初戦では、27分、右WBカドラベクの裏のスペースをイスマイリーに突かれ、ドリブル突破を許して失点。60分にも、ボックス内でこぼれ球を拾ったジュニオール・モラエスが、ゴール前に入れようとすると、ボールがアダム・サライの足に当たって右サイドを突く絶妙なパスに。ここではオフサイドの判定が下ったが、あわや失点の場面を迎えた。

 もしラファエウ・ゲレイロが起用できるのであれば、息の合ったマルコ・ロイス、香川とのコンビネーションで、こうしたWBの裏のスペースを突いていきたいところだ。しかしポルトガル代表SBは、筋肉系の問題により遠征に帯同することができないという。ブリュージュ戦の試合後に香川が「どこから攻めにいくのか」など、チームは攻撃面で“模索”していると語ったが、ホッフェンハイム戦では、何か別のサイドを突く有効なコンビネーションを考える必要がありそうだ。

 ドルトムントが中3日であるのに対して、ホッフェンハイムは中2日で土曜日の試合に臨む。遠征の移動距離も、ベルギーよりウクライナの方が長い。疲労の影響は、時間が進むにつれて、ボディブローのように効いてくるはずだ。もちろん先制するに越したことはないが、しぶとく戦い、後半に入ってゲームが間延びしてきた時に、勝負をかけたいところである。

(取材・文:本田千尋【ドイツ】)

【了】

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