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日本代表 6年前

桁違いの中島翔哉、スペクタクルだった森保J。一方・・・課題はあのベルギー戦から何も変わらず【西部の目】

日本代表は16日、キリンチャレンジカップ2018でウルグアイ代表と対戦し4-3で勝利した。ピッチに立った選手それぞれが持ち味を発揮し、強豪を撃破。自信を深める結果を得た。一方、守備面では問題が生じていた。それは、あのベルギー戦から何も変わっていなかった。スペクタクルなゲームであり、課題の残る一戦でもあった。(文:西部謙司)

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by Getty Images

スペクタクルなゲーム

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強豪ウルグアイとの試金石となる試合はスペクタクルだった【写真:Getty Images】

【日本 4-3 ウルグアイ】

 強豪ウルグアイとの試金石となる試合はスペクタクルだった。2列目の堂安、南野、中島が躍動し、大迫も貫録のキープを披露。長友、酒井、吉田は経験豊富な余裕のあるプレーぶり。三浦も失点につながったミスを除けば堅実で、遠藤は要所でボールを奪いまくり、柴崎は相変わらず冷静なパスを見せていた。GK東口も危険なシュートを確実にセーブ。すべての選手が良いプレーをしていて、ロシアワールドカップのベルギー戦を思わせた。

 セットプレーからの空中戦では劣勢、2点リードしてからの試合運びにも問題があった。これもベルギー戦とよく似ていた。

 ベルギー戦で露呈した弱点については修正できていないが、日本代表史上でも最高クラスのプレーをしたあの試合を彷彿させるゲームができたのだから、森保監督はワールドカップから非常に上手くチームを継承したといえる。

 選手に馴染みのない高い要求を提示して引っ張っていくよりも、選手たちの共通認識を尊重して後押しするほうが、短期間に無理なくチームのパフォーマンスを引き出せる。日本代表は前輪駆動よりも後輪駆動のほうが短期的には上手くいく。ただ、後輪駆動型ならば後ろから押すパワーに左右される。選手のキャパシティがどこまで行けるかを決める。

 ウルグアイ戦では堂安、南野、中島のワールドカップ後の新戦力の後押しがあった。しかしベスト8を目指すなら、おそらくもっと大きな力が必要になるだろう。

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