マリノス大改革1年目は失敗なのか? 56得点でも残留争い、超攻撃的サッカーの行く末

2018年12月06日(Thu)11時29分配信

text by 舩木渉 photo Getty Images
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より結果が求められる2年目へ

仲川輝人
仲川輝人は今季の横浜F・マリノスで大ブレイク。リーグ戦では9得点を挙げて抜群の存在感を発揮した【写真:Getty Images】

 守備面で失点を減らすことも、タイトル獲得への絶対条件だ。「今のサッカーをやるのであれば、攻めきらなきゃいけない」と栗原が言うように、攻撃力を最大限に発揮するための守備のメカニズムを、あくまでアタッキングフットボールが前提であることを見失わないよう構築していくべきだ。

 来季も継続して指揮を執ることが発表されたポステコグルー監督は、就任1年目のシーズンを総括して「来年はもっと継続的に良いプレーができるようにしなければならない」と説いた。アタッキングフットボールの哲学を貫くと同時に、「来年はずっと良いチームになる、このクラブは14年間リーグ優勝から遠ざかっていて、5年間トロフィーを獲得していない。だからこそ成功をもたらすことが重要」とチーム力向上とタイトル獲得への自信を説いていた。

 補強に関しても、「クオリティが高いだけでなく、我々のスタイルに合っていてチームを進歩させてくれる選手を獲得できる自信がある」と指揮官は言う。戦術理解度が高まった現有戦力に加え、来季は即戦力を加えてタイトル獲得を目指すことになるだろう。

 黒沢良二社長も「新しい魅力あるサッカー、人々に感動と笑顔を与えられるサッカーを目指してきて、それをやるのはやっぱり簡単ではない。非常に技術の高い選手がいて、本当にチームとして完成度が高くならないと、ああいうのは効いてこない」と述べたうえで、チーム作りの難しさに理解を示しながら「来年はより結果を求めていく」と強調していた。

 攻撃的なスタイルの確立は、天野や山中の日本代表初招集や、仲川らのブレイクにもつながった。YBCルヴァンカップでは決勝まで勝ち進んだ。リーグ戦の順位こそ振るわないが、現時点でマリノスの新たな挑戦が成功か失敗かを断ずるのは早急すぎる。

 来季は哲学を貫きつつ、今季出た課題を改めて見直し、今のスタイルを維持しながら攻守のバランスをどこに見い出すか。試合ごとのパフォーマンスのばらつきを減らしていけるかもカギになる。ポステコグルー体制2年目はタイトルに近づけなければ失敗、サッカーの内容だけでなくこれまで以上にシビアに結果も要求されるシーズンとなる。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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