マリノス大改革1年目は失敗なのか? 56得点でも残留争い、超攻撃的サッカーの行く末

2018年12月06日(Thu)11時29分配信

text by 舩木渉 photo Getty Images
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シーズン最後の2試合の意味

飯倉大樹
飯倉大樹は「11人目のフィールドプレーヤー」として後方からのビルドアップに大きく貢献した【写真:Getty Images】

 象徴的だったのはJ1第33節のサガン鳥栖戦だ。勝ち点1でも積めば自力でJ1残留を決められる試合だったが、日本代表から戻った今季4得点8アシストの山中が負傷により不在。戦術上のキーマンが1人欠けたことによって、否が応でも変化が求められた。

 ところが、ただ闇雲にハイプレスをかけてくるのではなく、スペースを埋めながらけん制してきた鳥栖の罠にまんまとはまってしまった。自慢のパスワークは鳴りを潜め、簡単にボールをプレスの網に絡め取られてしまう。そして鳥栖の強烈なカウンターを食らう、という繰り返しで1-2というスコア以上の後味の悪さの残る敗戦だった。

 シーズン序盤に対戦した鳥栖とは明らかに違った。やはり対戦相手もただカウンターを狙うだけでなく、ボールの奪い方にも工夫を加えてくる。そうした相手の意図を試合中に外していくようなプランを、チームとして打ち出していけなかった。

 飯倉は鳥栖戦を終え、シーズン最終戦となるC大阪戦を前にこんなことを言っていた。

「(鳥栖戦は)ショックだった。今年やってきたものをやろうよ、何でやらないんだろう…というのがすごくあって、残念な気持ちが強かった。次のゲームはどういう気持ちで入るのかだよね」

 残留争いのプレッシャーからほぼ解放された中で迎えた鳥栖戦、1年間積み上げてきたものを来季に繋げていくための試合にできたはず。だが、選手個々の意識にばらつきがあり、「まだシーズン中盤とかだったら、確実に落ちている」と背番号21の守護神は危機感も口にしていた。「J1に残って、それでOKなのか。来年より良い戦いをするために、この2試合を大事にしなければいけないのではないか」という疑問も投げかけていた。

 そうして迎えたJ1最終節のC大阪戦。結果的には1-2で敗れたが、確実に来季に向けて「アタッキングフットボールを続けていく」という意思表示はあった。夏場に幾つかの試合で導入し、うまく機能しなかった3バックに似た布陣でスタートしたが、中身は全く違う。形こそ変えても、「いつも通り」の攻撃的な姿勢を続けていく姿勢が見られた。

 ビルドアップ時には3バックの左に入った畠中慎之輔が高い位置を取り、山中がサイドバックで担っているセントラルMFに近い役割も担う。ドゥシャンとチアゴ・マルチンスは左にスライドして4バック時のセンターバックのような位置に立ってパスの供給源となった。

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