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宇佐美貴史が“守備要員”に? なぜ悪循環に陥ったのか。そして、攻撃力を示すためには…

text by 本田千尋 photo by Getty Images

「テコ入れの対象にはなりたくないし、なってはいけない」

宇佐美貴史
宇佐美貴史は苦境を乗り越え、レギュラーに返り咲けるか【写真:Getty Images】

 カウンター型のサッカーの中で、ブロックを構築した上での守備は、フンケル監督の期待に応えることはできている。だが、敵にリードを許し、追い上げるためにカウンター型から切り替えて点を取りに行く・・・といった場合、宇佐美の攻撃力は、指揮官の目には物足りなく映っているようだ。

「例えば0-3になったら、こっちは行くしかない。ちょくちょくチャンスも出来てくるんですけど、もうその時僕はベンチにいる、っていう状況が、僕はすごくもどかしいし、すごく歯がゆいんです。1-1、0-0で粘れている時は出れてるっていうことは、しっかりバランスを崩さず守備をしている、っていうところを評価されているんだと思います。

今日のシャルケ戦のような試合展開で代えられる状況を、個人的には打破していきたいんですけど、うーん…0-3っていう状況の中で、何かを変えないといけない交代っていうのは、監督の考えることとしては僕自身理解できるし、監督の意思はもちろん尊重したいです。けど、このままでいいとは個人的には思えないじゃないですか。やっぱり、打破していかないといけない。

1点返してチームがちょっと押せ押せになってきた時が、やっと攻撃的なシーンが増えてくる状況やと思うんですよ。3点取られて、もう潔く出よう、前に出ようっていう時に、相手も3点取っているからちょっと気の緩みのようなものが生まれて、中盤で緩いミスが生まれて、そこから今日も何回かサイドに流れて、サイドの選手が持っていくシーンがあったと思うんですけど、そこでやっと守備的に戦っても個人として勝負できる状況が、少しずつ生まれると思うんですよね。その時に、テコ入れの対象にはなりたくないし、なってはいけないと、個人的には思うんです」

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