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本田圭佑がJリーグに苦言「戦術的に成熟していない」。五輪へは「出るだけじゃなくメダルを取りにいける」

text by 編集部 photo by Getty Images

本田圭佑
メルボルン・ビクトリーの本田圭佑【写真:Getty Images】

【サンフレッチェ広島 2-1 メルボルン・ビクトリー ACL第2節】

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループリーグF組第2節の試合が12日に行われ、サンフレッチェ広島がオーストラリアのメルボルン・ビクトリーとホームで対戦した。

 メルボルンに所属する元日本代表MF本田圭佑は、2008年に海外移籍して以来初となるJリーグチームとの対戦。キャプテンマークを巻いて中盤右サイドで先発出場し、約11年ぶりにクラブチームの試合で日本のピッチに立った。

 本田は1点をリードされた71分、ルーの折り返しのクロスを左足で合わせ、同点ゴールをマーク。その後、広島に追加点を許し、試合には敗れたが、日本での凱旋で見せ場を作った。

 試合後、本田はJリーグについて「これだけを見ても全部はわからない。最近はイニエスタがきたんでたまにヴィッセル(神戸)の試合見るが、やっぱり俺がいたときからあまりスタイルは変わっていない。相手の嫌なことをするディフェンスとか、戦術的に成熟していない印象が強い」と苦言を呈した。

 さらに畳み掛けるように「なんて表現したらいいか……、どのチームもとりあえずはつなぎたいというのはわかる。攻撃はいいけど、ディフェンスで色を出すチームがあってもいい。そうすると、たぶん攻撃でやりたいことができない可能性がある。でもそこ挑戦しないと一歩二歩違う次元の選手にはなっていけない」と持論を展開。

 そして、選手として成長するためには「Jリーグにいるとなかなか難しいので、海外に行けと言っている。まだJリーグに居座るのは早いと思いますけどね、日本の若手の話ね」と自身と同じように海外への挑戦の大切さを説いた。

 また、本田はかねてより2020年東京五輪の出場を目標にすることを公言している。五輪については「怪我なくやれれば絶対に出られると思っている。それだけじゃなくメダルを取りにいけるプロジェクトで動いていける」と自信を見せた。

 本田はいつも通り自信満々だったが、この試合に勝利したのは広島で、メルボルンはACL2連敗。五輪に出場するには、欧州の海外組と比較しても遜色ないほど圧倒的な結果を出す必要があるが、現状ではそこまで至っていない。

 東京五輪開幕まで500日を切った。3枠しかないオーバーエイジに入り込むのは簡単ではない。

(取材・文:植田路生)

【了】

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