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マンU、エバートン戦大敗の原因は? 「クソみたいなプレー」にOB激怒…一体何が起こったのか

text by 内藤秀明 photo by Getty Images

ありえない個人的なミスが頻発

 その後、ユナイテッドは試合終盤まで枠内シュートすら放てないほどに、凡庸な攻撃しか披露できず大量失点した。客観的に見ても1点目のバイシクルや、2点目のギルフィ・シグルズソンのミドル、3点目のディーニュのミドルはスーパーだったため、運が悪かった部分もある。

 実際、個の能力は換算されないがシュートを放った状況から推定する「失点期待値」でいうとユナイテッドは1.52点しか奪われていない。2.48点分はエバートンの選手たちが素晴らしかったと言える。

 とはいえ失点のシーンでは、どれも個のイージーなミスが目立ったことも事実だ。例えば1点目の場面ではなんでもないロングスローだったのだが、スモーリングは落下地点を見誤った。結果、簡単にカルバート=ルーウィンに先に触られてしまったのだ。

 2点目の場面では驚くほどネマニャ・マティッチのシグルズソンへのマークが甘かった。怪我明けの試合ということもあって、勘所がつかめていなかったのかもしれない。3失点目、4失点目も同様だ。このレベルではありえない個人のミスが多々起こった。

 それでいて運動量も少なく、得点の匂いを一切感じられないのだから選手たちは批判を免れない。試合終了直後、スールシャールは責任を感じたのかアウェイの地まで駆け付け試合終盤も「オレたちゃ死なねえ! ユナイテッドを愛してる!」と叫び、チームを応援し続けたファンたちに謝罪した。

 なお選手たちもディオゴ・ダロトとスコット・マクトミネイは最後までピッチに残りファンに謝罪するかのように手を挙げ続けたが、ポグバは誰よりも速くロッカールームに戻って行ったという。

 これを受けてクラブOBのギャリー・ネビルは「ふざけるな。俺はブチ切れだ。クソみたいなプレーしやがって。監督に謝らせるなんて選手にとっては恥だね。モウリーニョは何人かの選手たちのことを信頼しなくなったそうだけど、こんなパフォーマンスならスールシャールもいつかそうなるね」と選手たちを批判するコメントを残している。

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