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日本代表 5年前

日本代表に存在する「中島翔哉のスイッチ」。築くのは時間ではなく相性。A代表と五輪代表をつなぐ触媒に【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 編集部 photo by Getty Images

中島翔哉が担う「触媒」としての役割

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中島翔哉が右足の外にボールを置いた瞬間にスイッチが入る【写真:Getty Images】

 コパ・アメリカのメンバーは五輪代表+オーバーエイジという構成になっている。GK川島永嗣、MF柴崎岳、FW岡崎慎司、DF植田直通、そして中島の5人がオーバーエイジだ。コパ・アメリカは登録23人、五輪は18人。人数が違うのでオーバーエイジは五輪規定の3人より多くなっているが、コパ・アメリカのチームは実質的に五輪代表と考えてよさそうだ。

 グループリーグに関してはワールドカップよりむしろハイレベルかもしれない大会で、五輪代表がどれだけやれるかはわからないが、中島が攻撃の軸になるのは間違いない。東京五輪を考えると、中島と良い関係をどれだけ作れるかは攻撃力に大きく関わってくる。

 ほぼぶっつけで臨むコパ・アメリカだが、コンビネーションは時間より相性。新しい関係がここで生まれることに期待したい。

 そのとき中島を接続点として、今は無関係にも思える五輪代表とA代表はリンクされ、カタールワールドカップへ向かうことになる。A代表、五輪代表、カタールW杯、東京五輪、コパ・アメリカ。現在は個々に存在しているだけに見えるが、中島はこれらをつなぐ触媒としての役割を期せずして負っているように思える。

(文・西部謙司)

【了】

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