PSGが送った大失態の1年。CL早期敗退という屈辱、真のビッグクラブになれないその理由【18/19シーズン総括(3)】

2018/19シーズンは、これまでスペインが握っていた欧州の覇権がイングランドへと移る結果で幕を閉じた。タイトル獲得や昨季からの巻き返しなど様々な思惑を抱えていた各クラブだが、その戦いぶりはどのようなものだったのだろうか。今回はパリ・サンジェルマンを振り返る。(文:小川由紀子【フランス】)

2019年07月12日(Fri)10時40分配信

シリーズ:18/19シーズン総括
text by 小川由紀子 photo Getty Images
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出だしは順調。しかし…

パリ・サンジェルマン
シーズン開幕前のスーパー杯を除き、今季わずか一冠に終わったパリ・サンジェルマン【写真:Getty Images】

 2018/19シーズン、第33節が終了した時点で、パリ・サンジェルマン(PSG)はリーグ優勝を決めた。しかしその6日後のフランスカップ決勝戦では、レンヌにPK戦の末に敗れ、ダブル優勝を逃した。すでにリーグカップは、準々決勝でリーグ最下位のギャンガンに敗れていたから、PSGはこのシーズン、一冠のみに終わった(シーズン開幕前のスーパーカップは除く)。

 12月2日の第15節、ボルドー戦に敗れるまで、欧州の主要リーグでは初の開幕14連勝を達成。出だしは好調だった。新監督トーマス・トゥヘルを迎え、新体制下での初年度ということを考えると、これは素晴らしい成果だ。

 コントロール・フリークと言われたトゥヘルだが、パリでは、まるで別人に生まれ変わったかのような柔軟性を見せた。遅刻は厳しく罰するといった規律は重んじながらも、心身のリフレッシュを優先して特別オフ日を与えたり、トレーニングや試合に支障がない以上は、プライベートでの行動にもとくに細かく言及していなかったと聞く。

 この“緩さ”が結果的に、一冠のみというPSGにとっての大失態を招いたと、シーズン終了後、トゥヘルは非難された。若手選手の中には、常勝軍団であることにあぐらを欠き、試合によっては真剣さを欠いていた、というようなことも伝えられている。

 その真偽はともかく、2018/19シーズンのPSGにとって大きな打撃を与えたのは、3月6日、チャンピオンズリーグ(CL)・ラウンド16第2戦で、マンチェスター・ユナイテッドに敗れたことだ。

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