鹿島アントラーズ、最低評価は采配か。常勝軍団の宿命背負うも、影を潜めた勝者のメンタリティー【2019年Jリーグ通信簿】

今シーズンのJ1リーグも全日程が終了した。この1年を振り返り、各クラブはどのようなシーズンを過ごしたのだろうか。今回は常勝軍団、鹿島アントラーズの今季を振り返る。(文:編集部)

2019年12月25日(Wed)10時00分配信

シリーズ:2019年Jリーグ通信簿
text by 編集部 photo Getty Images
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影を潜めた常勝軍団

鹿島アントラーズ
鹿島アントラーズ【写真:Getty Images】

 昨季のアジア王者は今季のリーグ戦で3位に終わった。常勝軍団として満足出来るシーズンではない。リーグ戦は開幕3試合で1勝1分1敗と昨シーズン同様、スタートダッシュに失敗。特に開幕戦は昇格組の大分トリニータを相手にホームで1-2とまさかの敗戦を喫した。

 しかしそれ以降は徐々に調子を上げるも、「常勝軍団」という使命を背負っていることを考えれば物足りないと言っていいだろう。第5節のジュビロ磐田戦は引き分けに終わり、第13節のサガン鳥栖戦では0-1で敗戦。第21節の湘南ベルマーレ戦も2-3で敗北をしている。

 それでも第30節終了時点で首位に立ち、タイトル獲得へ向けて大きく前進をしたが、ラスト4試合で1勝1分2敗とブレーキがかかってしまった。このような「勝たなければならない試合で勝つことが出来ない」という状況が今季の鹿島を物語っていると言ってもいいだろう。

 そして何よりも今シーズンの鹿島は勝ち切れない試合が多かった。引き分けに終わった試合が「9」となっており、首位の横浜F・マリノスと比べると5試合も多い。黒星の数こそリーグ2番目に少ない「7」だが、3位でシーズンを終えたのはやはり引き分けの多さにあると言える。「勝者のメンタリティー」というものが影を潜めた。

 今季の鹿島は攻撃面でうまく噛み合っておらず、ボール運びに苦労をする場面が多かった。そのためFW陣が得点を決めることが出来ず、二桁得点を決めた選手がセルジーニョしかいない。得点源として期待された伊藤翔は7ゴールに終わった。そのような状況の中でも、リーグ総得点「54」という数字を残すことが出来たのは流石と言わざるを得ない。チーム全員で得点を決めたというシーズンになった。

 とは言え、負傷者の多さと主力の移籍などという問題があったのも事実。特に怪我人が非常に多く、安定したメンバーで試合に臨むことが出来なかった。また7月に鈴木優磨、安倍裕葵、安西幸輝らがこぞって抜けたことも大きな痛手であっただろう。

 そして次世代の日本代表を背負うことになるであろう2選手の存在も忘れてはならない。シーズン途中の加入となった上田綺世は途中出場がメインの中、4ゴールを挙げたが鈴木と安倍の穴を埋める活躍までは出来なかった。それでもまずまずのアピールとなったのではないだろうか。

 一方レンタル移籍で加入をした相馬勇紀は1ゴールに終わった。クラブでインパクトを残すことは出来なかったが、E-1選手権・韓国大会では活躍を見せてくれた。来年は東京五輪が開催されるが、飛躍の一年にすることが出来るだろうか。

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