酒井宏樹、19/20前半戦の評価は? サポーターに愛され、ヴィラス・ボアスの下でも不動の存在に【欧州日本人中間査定(9)】

新年を迎え、2019/20シーズンは後半戦へと突入した。欧州各国でプレーする日本人選手たちはどのような活躍を見せたのか。今回はマルセイユでプレーする酒井宏樹の前半戦を振り返る。(文:編集部)

2020年01月22日(Wed)10時00分配信

シリーズ:欧州日本人中間査定
text by 編集部 photo Getty Images
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契約を2022年まで延長

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マルセイユでプレーする酒井宏樹【写真:Getty Images】

 フランスでの生活は4年目を迎えた。3年間師事したルディ・ガルシアは昨季終了とともに退任し、今季はアンドレ・ヴィラス・ボアスの下でプレーすることとなった。

 左サイドバックのジョルダン・アマビは守備に難があったため、昨季は左サイドバックでのプレー時間が長かった。だが、今季はアマビが左サイドバックに入り、昨季は右サイドバックを務めることが多かったブナ・サールは本職の1列前のポジションへ。酒井はほとんどの時間を右サイドバックで過ごしている。

 開幕からレギュラーとして試合に出続け、9月24日のデジョン戦ではリーグ・アン100試合出場を達成。リーグ戦出場数は柏レイソル(51試合)、ハノーファー(92試合)を上回る数字となった。

 酒井はクラブからも高い評価を受けている。開幕から間もない8月29日、マルセイユは日本代表DFとの契約を2022年まで更新したことを発表。契約延長に際し「彼は2016年に加入してからシーズン毎に成長を続けている。クラブのサポーターからも愛されており、マルセイユには欠かせない存在だ」とクラブは公式HPでコメントしている。

 日本代表としてプレーした9月10日のミャンマー戦でふくらはぎを負傷した。直後のリーグ戦2試合に欠場したが、ケガが癒えると再びピッチへと戻っている。10月15日のタジキスタン戦では2アシストを記録。日本代表としても不可欠な存在であり続けている。

怪我に強い酒井宏樹

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パリ・サンジェルマン戦ではアンヘル・ディ・マリアとのマッチアップに苦戦した【写真:Getty Images】

 マルセイユは10月27日のパリ・サンジェルマン戦の前半だけで4失点を喫した。酒井は左サイドバックとしてフル出場したが、マッチアップしたアンヘル・ディ・マリアに苦戦。フェイントに惑わされて先制点につながるクロスを上げられ、3失点目のシーンでは裏を取られてアシストを許した。

 右サイドバックに回った後半は無失点に抑えたものの、フランスメディアからは軒並み低評価がつけられた。ル・クラスィク(ナショナルダービー)における影響力の大きさを知ることとなった。

 12月3日に行われたアンジェ戦ではアクシデントに襲われた。38分にペナルティエリア内で倒されてPKを獲得し、同僚のディミトリ・パイエがPKを決めて点差を2点に広げた。しかし、酒井はこのプレーで左肩を抑えて倒れ込んでしまう。前半の残り時間はプレーしたものの、後半開始とともにマクシム・ロペズとの交代を余儀なくされた。

 負傷したシーンで、酒井はかなり痛がっている様子を見せていた。しかし、試合後の会見で「次の試合には出場可能になると思う」と指揮官が語った通り、5日後のボルドー戦では90分プレーした。ケガに対する強さは酒井の武器のひとつで、これまで在籍してきたすべてのクラブでレギュラーを勝ち取ってきた理由にもなる。

 データサイト『WhoScored』による1試合平均のタックル数は、チーム2位の3.0を記録している。前半戦19試合のうち、欠場したのは負傷していた9月の2試合と、累積警告により出場停止となった11月10日のリヨン戦のみ。ヴィラス・ボアスの信頼を勝ち取っていると言えるだろう。

2020年は最悪なスタート

 前半戦とは対照的に、最悪な後半戦のスタートとなった。5日に行われたクープ・ドゥ・フランス(フランス杯)ラウンド64に、酒井は左サイドバックとして先発。4部のトレリサックに対して苦戦を強いられ、1-1のまま迎えた試合終盤にイエローカードをもらうと、立て続けに後半アディショナルタイムに2枚目の警告を受けて退場となってしまった。

 試合はPK戦で勝利したものの、酒井には厳しい評価が下された。さらに痛かったのはその後。出場停止処分が適用されたのは3位レンヌ戦との6ポイントマッチだった。チームは1-0で勝利を収めたものの、酒井にとっては嫌な形で2020年をスタートさせることとなった。

 新指揮官がタクトを振るうチームは、序盤こそ勝ちきれない試合が多かったが、11月からは無敗をキープしている。パリ・サンジェルマンに次ぐ2位まで順位を上げ、4位ナントとの勝ち点差は9ポイントと広がっている。

 11月以降の好調を維持することができれば、3位以内に与えられるCL出場権獲得は確実なものとなるだろう。4月で30歳となる酒井は、日本人選手の中で唯一、5大リーグの上位クラブでレギュラーを守っている。

(文:編集部)

【了】

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