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ナポリ対バルセロナ、予想スタメン&プレビュー。今回が初対戦、勝敗を分けるのはメッシの出来次第【欧州CLラウンド16】

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

マッチプレビュー

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【写真:Getty Images】

 ナポリとバルセロナは親善試合で対戦したことはあるが、CLで激突するのは今回が初めてのことになる。総合力ではバルセロナが上回っているとの見方もできなくはないが、舞台はCL、それもサン・パオロだ。どちらに勝利が転がっても、何ら不思議ではないだろう。

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 試合はバルセロナがボールを支配し、ナポリが守備ブロックを固めるといった構図になることが予想される。

 ナポリはリーグ戦で基本的にこうした戦い方を行わないが、今季のCL・グループリーグでリバプールと対戦した際には、組織的な守備を展開して見事に昨季王者を撃破しており、守る時は徹底して守れる強さを持っている。攻撃時は4-3-3だが、守備時は4-4-2になり、各レーンを的確に埋めて相手にスペースを与えない。バルセロナ戦でもここの強度を高めで臨むことが予想される。

 今月12日に行われたコッパ・イタリア準決勝のインテル戦でも、ナポリは組織的な守備から効果的なカウンターを発揮し、敵地でインテルを撃破している。試合後の『Rai Sport』のインタビューでインテルを率いるアントニオ・コンテ監督は「ナポリは非常に守備的なゲームを展開した」と話しており、さらには「ガットゥーゾ監督はどっしり構えて隙を見てカウンターを仕掛けるのが上手かった」ともコメントしている。この戦い方はボールポゼッションを基本とするバルセロナにも十分通用するはずで、ナポリの完成度が試されることになりそうだ。

 注目選手はMFファビアン・ルイス。テクニック、フィジカル、知性を持つ攻守万能型の同選手は、中盤で様々なタスクをこなすことができる存在だ。攻撃面では隙を見た飛び出しに違いを生むパス、守備面ではフィジカルの強さを駆使したボール奪取でチームに貢献できる。バルセロナ戦でも90分間で重要な役割を果たすことだろう。

 一方のバルセロナだが、ボールを保持する戦い方はリーグ戦と大きく変わらないだろう。予想スタメンは4-3-3だが、試合の流れの中でファティをサイドに流した4-4-2という形で変化を加えることも可能となるはずだ。組織的な守備を展開してくることが予想されるナポリに対し、ボールを動かし続けてスペースを作りたいところ。ピッチも幅広く使い、相手に休む暇を与えないことができれば、綻びは必ず生まれる。

 懸念点はやはり両サイドバックか。J・アルバとS・ロベルトが不在で、J・フィルポとセメドが先発に名を連ねることが予想されるが、彼らがどこまで高いパフォーマンスを維持できるかは不透明だ。クオリティが低いわけではないが、軽率な対応が見られるのも事実で、90分間で安定感を欠く場面も見られるかもしれない。チーム全体としてそこをどうカバーするかは、ナポリ戦に向けての宿題と言ってもいいだろう。

 バルセロナの注目選手はやはりFWリオネル・メッシだ。チーム全体として停滞を余儀なくされても、この男一人で流れを変えてしまうことができる。ナポリにとっては同選手をいかに封じるかがカギとなり、バルセロナにとってもメッシをいかにうまく使えるかが、アウェイで勝ち星を挙げるためには重要なポイントとなるだろう。この試合の行方は、メッシ次第と言ってもいいのではないか。

【了】

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