冨安健洋
【写真:Getty Images】

 日本代表は現地9日に国際親善試合でカメルーン代表と対戦し、0-0の引き分けに終わった。

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 この試合で森保一監督は後半から3バックを採用した。酒井宏樹、吉田麻也、冨安健洋の3選手がディフェンスラインに入り、カメルーンの攻撃陣の前に立ちはだかった。身体能力の高いアフリカ人選手たちにも引けを取らず、むしろ競り合いで上回る場面も。彼らの安定感は抜群だった。

 長年にわたって日本代表のディフェンス陣を引っ張ってきた吉田は「(普段プレーしている)フランスはアフリカンの選手が多いので、対峙し慣れているなというのは見ていて思いました」と、酒井の頼もしさを実感した様子。

 さらに2年前からセンターバックでコンビを組むようになった冨安には「ポテンシャルがあって、いい経験を踏んでのこの試合だったので、落ち着いて対応できたと思います」と称賛の言葉をかけた。「個でこういう相手とやっても十分戦えるんだなというのは今日感じたところではあります」とも述べ、セリエAのボローニャでも揉まれる21歳の若武者に絶大な信頼を寄せている。

 冨安が日本代表のディフェンスの軸として、独り立ちしつつあることをうかがわせたのはセンターバックの配置からも見えた。2018年のロシアワールドカップ後から昨年まで、4バックの場合は冨安が右センターバック、吉田は左センターバックを務めていた。

 しかし、カメルーン戦では初めてその並びが逆に。センターバックコンビの左右が入れ替わるのは、あまり見られるものではない。今回そうした判断に至った理由を、吉田は次のように説明した。

「監督とも冨安とも話して、僕も(左右)どっちもでいいし、冨安もどっちでもいいと。昨年まではやっぱり若い選手で、右利きで、新しく入ってきて、(ボローニャで)右サイドバックをやったりしていて、なるべく冨安がやりやすいように僕が左をやっていたんですけど、今年から冨安が自チームで左センターバックをやっていて、僕が自チームで右センターバックをやっているので、あまり代表になって、チームでやっていることと変えないほうがいいんじゃないかということで、僕が右、冨安が左でやってみようということになりました」

 利き足と同じサイドでプレーしやすくなるよう、配慮する必要はもはやなくなったということだ。左右問わずクラブでの役割と同じものを代表に持ち込んでも、何も心配することなく隣を任せられるという信頼感が、いまの冨安には生まれている。

 日本のDFが世界基準の相手にフィジカル面でも見劣りすることなく、タフに戦えるようになってきたことは非常に大きな進歩と言えるだろう。吉田や酒井には安定感があり、冨安には底なしのポテンシャルがある。さらにベンチに控える板倉滉や植田直通も実力十分で、ディフェンス陣の今後には大きな期待が持てそうだ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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