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吉田麻也、オマーンに敗れ「強度も創造性も足りない」。それでも「今でも日本がアジアで一番強い」【W杯アジア最終予選】

text by 編集部 photo by Getty Images

吉田麻也
【写真:Getty Images】



 日本代表は2日、カタールワールドカップのアジア最終予選でオマーン代表に屈した。最終スコアは0-1だったが、内容面では完敗。2大会連続でアジア最終予選の初戦で敗れることとなってしまった。

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「1つは相手の方がコンディションがよかったと思います。(オマーン代表は)通常よりも長く合宿をしていたと思うんですけど、それは言い訳にはできない。もう1つはクリエイティビティ(創造性)が欠如していたかなと思います。それは疲労からなのか、移動だったり、時差で疲れがあったのかわからないですけど、いつものようなテンポでボールを回すことができなかった」

 日本のキャプテンを務めるDF吉田麻也は、試合後の取材対応の中で敗因を2つ挙げた。開始前から降り続いていた雨の影響もあったのかもしれないが、吉田は「それにしても強度が足りなかったし、クリエイティビティブも足りなかった」と悔やむ。

 続けて「奪われ方も悪かったし、毎回毎回カウンターを食らってしまって、自分たちの自陣深いところまで押しこまれて、そこからまた前に出ていく状況を作られた」と語ったように、終始苦しい戦いを強いられた。

 オマーン代表は国内リーグの開幕が10月にずれ込んだ影響もあり、約1ヶ月間にわたってセルビアで事前合宿を張ってから日本にやってきた。7日に対戦予定の中国代表も、早めに国内リーグを中断して選手を集め、すでに決戦の地・カタールで十分な調整を行なっている。

 多くの選手が海外でプレーしていたり、Jリーグも過密日程が続いていたりして集合がギリギリになり、準備時間をほとんど取れなかったのは仕方ない。日本代表が準備の面で後れを取っていたのは事実だが、吉田はそれを言い訳にしてはならないと考えている。

「それでも勝っていくのが日本に課されている使命だと思いますし、日本に帰ってきてコンディションが悪いとか、時差があるとか、相手がコンディションいいというのは言い訳にならない。それができないなら国内の選手で23人揃えられればいいので。

そうじゃなくて、ここ(日本代表)に来ているからには、勝ちにこだわって、そういう(準備時間が限られる)状況のなかで結果を出していくのが僕たちに課されている使命だと思うので、結果で示すしかない。自分が率先してパフォーマンスで示していくしかない」

 オマーン戦の負けという結果を覆すことはできない。7大会連続のワールドカップ出場に向けて極めて苦しい状況になってしまったが、下を向いている暇はない。7日の中国戦に何としても勝利する道筋を見つけていく必要がある。

「アジアのレベルが年々上がっているのは、日々感じています。ただ、自分たちのレベルもうまく上がっていないといけないし、世界に近づきつつも、アジアで結果を残せるチームに最低限ならないと。いつまで経ってもアジアでとどまるどころか、アジアでも追い越されるわけにはいかないですし、僕は今でも、日本がアジアで一番強いと思っています。

コンディション、移動とかいろいろな言い訳は通用しないと思っているので。それができないと日本代表になる資格ないし、僕自身もプレーで示さないといけない。負けた後にああだこうだ言っても説得力はあまりないと思うので、次の試合でしっかり結果を出してやるしかないと思います」

 吉田は試合全体の流れの中からも、失点シーンからも改善点を見出している。そして「移動があって、監督、国内組、海外組で(滞在フロアが)分かれているし、正直ほとんど話す機会がない状況。日本から出れば多少緩和されると思うので、移動の時も含めて話していかないと。それは戦術だけじゃなくて、チーム作りとか、いろんなことを話さないといけないと思っています」と語気を強めた。

 前回の最終予選同様、初戦でいきなり尻に火がついた。ここから日本代表がどのように巻き返していくか、森保一監督や選手たちの導き出す答えに注目したい。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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