/22シーズンのプレミアリーグが開幕し、夏の移籍市場が終了した。この夏も各チームで様々な移籍があったが、プレミアリーグの強豪はそれぞれどんな動きを見せたのだろうか。今回は昨季ケガ人続出という緊急事態の中でも、逆転でプレミアリーグを3位でフィニッシュしたリバプールの補強動向を読み解く。(文:安洋一郎)


消極的な補強。懸念されるサラーとマネの離脱

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【写真:Getty Images】

 昨季は前半戦からケガ人が相次ぎ人材難に悩まされたリバプール。特にフィルジル・ファン・ダイク、ジョー・ゴメス、ジョエル・マティプの3人の長期離脱は大きな痛手で、本職が中盤のジョーダン・ヘンダーソンやファビーニョをCB起用するなどやりくりにかなり苦労した。今冬にはトルコ代表DFオザン・カバクをローン移籍で獲得し、アカデミー育ちのナサニエル・フィリップスやリース・ウィリアムズも台頭したことで最終ラインが一時よりは安定。シーズン最終盤は脅威の勝負強さで5連勝を達成し、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場圏内の3位でフィニッシュすることに成功した。

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 昨季の人選が苦しい状況でリバプールに加入したオザン・カバクは、買い取りオプションを行使せず半年で退団という形になった。代わりにライプツィヒからフランスU-21代表DFイブラヒマ・コナテを完全移籍で獲得した。圧倒的なフィジカルとスピードが武器の大型CBの補強とファン・ダイクらケガ人が復帰したことで、昨季のようなCBの不安は解決している。

 一方で契約延長交渉が難航していたジョルジニオ・ワイナルドゥムは、契約満了に伴いパリ・サンジェルマンへと活躍の場を移すこととなった。16年夏にリバプール加入して以降、ハードワークとサッカーIQの高さでチームを支えていた中盤の要の退団は大きな痛手だ。後任候補に何人かの選手の名前が挙がったが、いずれも移籍金が高額なことがあり実現しなかった。チアゴ・アルカンタラやナビ・ケイタ、カーティス・ジョーンズ、ハーヴェイ・エリオットが在籍しているため大きな穴にはならないかもしれないが、少なくとも積み上げはできていない。

 また、懸念されるのが22年1月から約1ヶ月間、開催予定のアフリカ・ネーションズカップに伴う主力選手の離脱だ。特にサディオ・マネとモハメド・サラーの両ウイングの離脱は痛手で、今夏にアタッカーの獲得が噂されたがこちらも実現しなかった。アレックス・オックスレイド=チェンバレンや南野拓実、ディボック・オリギ、エリオットらでカバーするのか、それとも冬の移籍市場が開いてすぐに即戦力を補強することになるのだろうか。

 ここまでネガティブな話題が多かったが、今夏のリバプール最大の補強は本拠地アンフィールドに満員のサポーターが帰ってくるということだ。昨季、クラブ史上初のホーム6連敗という屈辱を味わったが、サポーターが帰ってきた今季はこのような異常事態が起きる可能性は極めて低いだろう。再び「要塞」となったアンフィールドで戦うリバプールは間違いなく強い。

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