柴崎岳はまだ違いを生むことができる
長友佑都にもいよいよ最後の時が近づきつつあるようだが、左サイドバックの決定的な後継者がいないという問題にも森保監督は早めに対処しなければならないだろう。現在のメンバーでは中山雄太と旗手怜央の2人がバックアップとなる。
前者はオリンピックである程度のアピールを見せたとはいえ、攻撃面では全盛期の長友のクオリティーにはまだまだ及ばない。旗手はその点で十分以上に基準を満たしているが、元々攻撃的MFである彼がサイドバックへのコンバートを完全なものとするためには、守備面でまだまだ宿題が多い。
中盤においては、遠藤航の隣でプレーするのが誰なのかという問題がある。シュトゥットガルトの遠藤はもはや代表でも不動の先発メンバーの一人となっており、先月のオーストラリア戦でプレーを支配する上でも彼と田中碧、守田英正のコンビネーションが非常に重要な役割を果たしていた。
だがもちろん、長く慣れ親しんできた4-2-3-1ではなく4-3-3で引き続きこの3人を起用するのであれば、柴崎岳を外し続けることを意味する。サウジアラビア戦では致命的なミスもあったとはいえ、レガネスのMFはこのレベルであればまだまだ違いを生み出すことができる男だ。
だが、今回の2試合で森保監督が直面するメンバー選びの最大の問題点といえばやはりファイナルサードの組み合わせだろう。日本代表がカタール大会へのストレートインの希望を繋ぐためには、ゴール前での鋭さを高めることが絶対に不可欠となる。