経験のほとんどない代役候補たち

 もちろん森保監督の手元には、吉田と冨安の穴埋めとして選択できる有能な代役候補もたくさんいる。とはいえ、それぞれピッチ上で自分なりの力を発揮できる選手たちではあるとしても、吉田のような国際舞台での経験が不足していることは否めない。いずれの選手もA代表でCBとしてプレーした経験は皆無に近いのが実情だ。

 ニームの植田直通は代役候補たちの中では最も長く代表チームに呼ばれている。2015年のアジアカップから招集を受けているが、ワールドカップ最終予選に出場したのは1試合のみ。ホームで0-1の悲惨な敗戦を喫した昨年9月のオマーン戦だ。

 板倉滉は有望な選択肢であり、シャルケの3バックの一角としてここのところ好調なプレーを続けている。だが植田と同じく、(親善試合を除けば)A代表でCBとして公式戦に出場した経験は1試合。公式戦とは言ってもミャンマーを10-0で粉砕した昨年の試合であり、“真剣勝負”とは言い難い一戦だった。

 中山雄太も現在はPECズヴォレで3バックの一人としてプレーしており、2017年のJリーグベストヤングプレーヤー賞を受賞するなど柏レイソルで頭角を現した頃も同じポジションだった。だがサムライブルーでCBを務めたことはなく、最近の出場は長友佑都との交代で後半途中から左SBに入るケースばかりだ。

 冨安の離脱により追加招集された中谷進之介も、安定したパフォーマンスを見せる選手ではあるが、代表チームで本格的に試されたことはない。これまで出場した3試合は昨年のモンゴル戦(14-0)、タジキスタン戦(4-1)、キルギス戦(5-1)と楽な試合ばかりだった。

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