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日本代表 2年前

サッカー日本代表のCBは「彼こそが最善の選択肢」。冨安健洋と吉田麻也の穴を埋めるのは?【英国人の視点】

シリーズ:英国人の視点 text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

大役を任せるに値するリーダーとは?

 最後に残るのが谷口彰悟。私としては彼こそが、今回の2試合でディフェンスリーダーとして吉田の穴を埋めるのに最善の選択肢だと思っている。30歳の彼もこれまで日本代表ではわずかな出場しかなく、ワールドカップ2次予選より上の舞台では戦っていないし、これまで挙げた選手たちのように「未来を見据えた」選択肢にはならないだろう。

 だが森保監督が必要としているのは、今すぐにこのチームでディフェンスラインの統率を助けてくれる誰かだ。そして、現在はプレシーズンの準備中の時期であるとしても、谷口は間違いなくそれを任せられる選手だ。

 過去5年間にわたって、谷口は川崎フロンターレで並外れたリーダーシップと安定性を見せ続けてきた。鬼木達監督のチームがJ1で一時代を築いた戦いの中で、リーグ戦174試合のうち欠場したのは16試合のみ。冨安も不在となる今回の試合では、彼のような選手の経験と落ち着きがより一層重要な意味を持つことになる。

 吉田ほどトップレベルでのプレー経験があるわけではない。だが次々とタイトルを手に入れるフロンターレで重要な役割を演じ続ける谷口は、非常に手強い今回の2試合のプレッシャーに対処できる力が十分にあることを示してきた。

 最終的にどの代役選手を森保監督が選んだとしても、今後の1週間で日本代表の4バックに素早く適応することが必要となる。試合に備える上で、10年前の栗原のパフォーマンスを参考にしてみるのも悪くないだろう。レッドカードはともかくとして。

 日本代表が今年のカタールでの大会に進むことができるかどうか、まだまだ余談を許さない。選択を誤っている余裕はない。

(文:ショーン・キャロル)

【了】

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