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サウジアラビア代表、サッカー日本代表に勝てばW杯出場決定。ルナール監督も自信満々「我々は一貫している」

text by 編集部 photo by Wataru Funaki

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サウジアラビア代表
【写真:舩木渉】



 カタールワールドカップアジア最終予選のサッカー日本代表対サウジアラビア代表が2月1日に行われる。

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 アウェイの埼玉に乗り込んできたサウジアラビア代表は、現在グループ首位。2位の日本代表との勝ち点差は4ポイントで、残り3試合という状況だ。もしこの試合でサウジアラビア代表が勝利すれば両者の勝ち点差は7ポイントで残り2試合になるため、グループ2位以上が確定し、カタールワールドカップ出場も決まる。

 31日の前日記者会見に出席したサウジアラビア代表のエルベ・ルナール監督は「最も重要なのはワールドカップに確実に出場できるグループ2位までに入ること」だとしつつも、「それよりも大事なのはトップを維持することだ」と首位での予選突破に自信をのぞかせた。

「アジア最終予選が始まって以来、オーストラリアでは引き分けたが、そのほかの試合は全て勝っている。つまり我々は一貫しているということだ」

 サウジアラビア代表は昨年10月にホームで日本代表を打ち破った。ルナール監督の言うようにオーストラリア代表とはスコアレスドローに終わったが、確固たるスタイルと組織力を武器に勝ち点を順調に積み上げてきたのは間違いない。

 あと一歩でカタールワールドカップ本大会出場が決まるとなれば、アウェイだからといって守備的な戦いはしないだろう。「明日の試合はこの予選において極めて重要な意味を持つ」と述べるルナール監督は、グループ首位突破を確実に決めにいくつもりのようだ。

 記者会見の後、報道陣に向けて公開された練習の冒頭15分間だけでも、サウジアラビア代表の雰囲気の良さはが伝わってきた。ボール回しでは笑顔が絶えず、試合に向けた重圧を感じている様子はなし。むしろ首位であることへの自信がみなぎっているような印象さえ受けた。

 ただ、彼らにも不安材料がないわけではない。昨年10月に日本代表を破った際に出場していた攻撃のキーマンたちが来日を見送っているのである。ルナール監督によれば「怪我で帯同することができなかった」とのことだ。

 日本戦で1トップを張っていたFWサレー・アル・シェフリは直近のオマーン代表戦に出場していたが、来日メンバーから外れている。他にもウィンガーのFWアブドゥルラフマン・ガリーブやトップ下のMFサルマン・アル・ファラジも今回の日本戦は欠場となる。

 中でもサウジアラビア代表にとって痛手なのはアル・ファラジの不在のようだ。記者会見では現地メディアの記者から同選手の名前が度々出てきた。アジア屈指のポゼッションサッカーを中心として支えてきた32歳の重鎮が怪我で来日できなかったことは、日本代表にとってプラスに働くかもしれない。

 ルナール監督も「アル・ファラジはアジア最高の選手の1人であり、彼がおらず、その代役を見つけることも難しい」とキーマンの不在を嘆いていた。

 それでも「何とかしなければいけない。ワールドカップで戦うなら、我々は誰が欠けても一貫して強いプレーしなければならない。それも含めてフットボールということだと思う」と、あくまで先を見据えてアル・ファラジ抜きで勝ち筋を探していく姿勢を示した。

 そして、彼らにはもう1つ戦わねばならないものがある。それは日本の寒さだ。31日の練習でもサウジアラビア代表のほとんどの選手がかなりの厚着でグラウンドに姿を現し、多くの選手がウィンドブレーカーやネックウォーマー、ニットキャップなどフル装備で寒さ対策をしていた。2月1日の試合の時間帯は予想気温5度前後となっており、慣れない極寒の中で戦うことになる。

 日本代表にとってサウジアラビア戦は、自力でカタールワールドカップ出場権をつかみ取るため絶対に勝ち点を落としてはならない試合になる。グループ内で最も力のあるチームとの対戦であり、アジア最終予選の行方を左右する大一番だ。

 自信満々のサウジアラビア代表に昨年10月のリベンジを果たせるだろうか。調子を上げてきた森保ジャパンの真価が問われる。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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