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マルコス・ジュニオール「我慢の限界でした」。マリノスの10番に何が!? バリカンで取り戻した「アイデンティティ」

text by 編集部 photo by Yokohama F.Marinos

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マルコス・ジュニオール
【写真提供:横浜F・マリノス】



マルコス・ジュニオールはなぜ「我慢の限界」に?

 横浜F・マリノスに頼もしい”クリリン”が帰ってきた。負傷で離脱していたMFマルコス・ジュニオールが、12日に行われたJ1リーグ第4節の北海道コンサドーレ札幌戦の後半途中からピッチに立ち、実戦復帰を果たした。



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 何よりも驚きだったのは髪型だ。「単純にみんなに『僕も髪生えてますよ』というのを見せたかった」と昨年10月下旬から伸ばし続けていた髪がきれいに剃られ、おなじみの坊主頭に戻っていたのである。ウォーミングアップ時も帽子をかぶって隠し、満を持して披露した姿には多くのファン・サポーターからも驚きの声が上がった。

 そのマルコスは15日の練習後にオンライン取材に応じ「出場時間は短かったけれども、問題なくプレーできて、自分でも気持ちよく、体もすごくいい感じでプレーできたと思う」と札幌戦を振り返りつつ、突然の“イメチェン”の背景も明かした。

「朝起きて、鏡を見て、『ああ、もう面倒臭い! 俺のアイデンティティは坊主だ!』と。僕は髪を長く伸ばすのに向いていないんだという気持ちで、自分でバリカンを使ってまた坊主にしました」

 決断を下したのは、本人曰く「札幌戦の3日前くらい」だったという。「ちょっと我慢して伸ばしてみたものの、我慢の限界でした。また気が向いたら伸ばすかもしれないけれども、とりあえずは坊主でいきたいと思います」とマルコスは語る。

 朝、自らバリカンで髪を剃り、練習場へはニット帽をかぶって向かった。そして「練習着に着替える時も隠れてトイレに行って、ニット帽をかぶって練習に入りました」といい、「ウォーミングアップはニット帽をかぶったままやって、それが終わったタイミングでニット帽を取ったら、みんなビックリしていましたね」と周囲も突然の変化に驚いたようだ。

 昨年10月には「髪を伸ばすのは人生で最後」とも語っていたマルコスだが、今回は「もう伸ばさないとか、また伸ばすとか、気持ちの変化しだいです」「人間には気持ちの変化があるので、断言はできないですね」と前言撤回。「未来のことは誰もわからない。僕も伸ばそうと思っていたけど、朝起きたら『もう我慢できない!』となって剃ったわけだから」と語り、将来的に再び髪を伸ばす可能性も示唆した。

 もう「我慢」の必要がなくなったマルコスは、「アイデンティティ」を取り戻したことでスッキリした様子。ピッチ上でもさらに躍動感あふれるプレーを見せてくれるはずだ。「新加入選手はマリノスのサッカーをしっかり理解した上で加入していると思うし、だからこそチームに貢献していると思います。みんなでマリノスのサッカーをしていけば、チームとしてすごくいい方向に向かっていく」と、ここまでの戦いで手応えも得ている。

 背番号10の動きが目立ってこそ、マリノスの真価が発揮される。エンジン全開となったマルコスの、チームを引っ張る大活躍に期待したい。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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