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なぜバルセロナはエル・クラシコで大勝できたのか? シャビ監督がもたらす秩序とレアル・マドリードが犯したミス【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 本田千尋 photo by Getty Images

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ラ・リーガ第29節、レアル・マドリード対バルセロナのエル・クラシコが現地時間20日に行われ、4-0でアウェイチームが勝利している。世界中が注目した伝統の一戦で、なぜここまでの大差がついたのだろうか。(文:本田千尋)


宿敵相手に4発ぶちかます

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【写真:Getty Images】

 いよいよ“復活の狼煙”が上がったのだろうか。

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 現地時間20日に行われたラ・リーガ第29節。バルセロナは伝統の一戦“エル・クラシコ”で勝利した。それも敵地のサンティアゴ・ベルナベウで、“宿敵”レアル・マドリード相手に4発ぶちかましての大勝だった。

 前半から主導権を握ったのはバルセロナ。29分、右サイドでナチョ・フェルナンデスを振り切ったウスマンヌ・デンベレが上げたクロスを、ニアでピエール=エメリク・オーバメヤンが頭で合わせて先制する。セルヒオ・ブスケッツ、フレンキー・デ・ヨング、ペドリで構成される中盤に適切なプレスを掛けることができないレアルを尻目に、38分にはCKからロナルド・アラウホがヘディングで叩き込んで追加点をあげた。

 後半に入ってもバルセロナの勢いは止まらない。47分には敵陣で奪ったボールをフレンキー→オーバメヤンと小気味よく繋いで急襲。オーバメヤンのトリッキーなお膳立てを、左からゴール前に走り込んできたフェラン・トーレスがフィニッシュして3点目を決める。そして、その4分後には、FKからのロングボールをF・トーレスが折り返してオーバメヤンが決めて、悠々と4点目――。攻守において機能不全のレアルに止めを刺した。

 こうしてバルセロナは、まるで近年の暗黒期を吹き飛ばすかのような勢いで大勝。敵将のカルロ・アンチェロッティ監督も、次のようなコメントを残して完敗を認めた。

「バルセロナは我々よりもよかったし、勝利に値した。かなり手痛い敗戦だ。我々はバルセロナ相手の試合がどれだけ重要かを知っている。特にファンにとってはね」

 なぜ、シャビ・エルナンデス監督率いるカタルーニャのチームは、永遠のライバルを圧倒できたのだろうか。

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