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守備だけではない。なぜ前田大然はセルティックで評価されるのか? シュート0本でも遂行した決定的な仕事【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 舩木渉 photo by Getty Images

セルティック(古橋亨梧・旗手怜央・前田大然・井手口陽介)最新ニュース

 スコティッシュ・プレミアシップ第32節が現地3日に行われ、セルティックはレンジャーズとのダービーマッチに2-1で勝利を収めた。優勝争いの行方を占う極めて重要な一戦で、先発起用されたセルティックのFW前田大然はシュート0本に終わった。それでもリーグ戦26試合無敗で首位をひた走るチームを引っ張る活躍と称えられ、変わらず周囲から信頼されるのはなぜだろうか。(文:舩木渉)



前田大然が逆転勝利の原動力に

前田大然
【写真:Getty Images】

 セルティックがスコティッシュ・プレミアシップの首位を快走している。

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 現地3日に行われた第32節のレンジャーズ戦に2-1で勝利し、セルティックのリーグ戦無敗記録は26試合に伸びた。優勝に向けて極めて重要なオールドファーム・ダービーを制し、2位の宿敵との勝ち点差は6ポイントに開いている。

 アウェイに乗り込んだセルティックは開始3分でレンジャーズのMFアーロン・ラムジーに先制ゴールを許してしまうが、7分にMFトム・ロギッチのゴールですぐに追いつく。その後、一進一退の攻防が続いていた43分にDFキャメロン・カーター=ヴィッカースがフリーキックのこぼれ球を押し込んで逆転。

 後半は両チームともゴールネットを揺らすことができず、2-1でセルティックが勝利を収めた。

 この試合でカーター=ヴィッカースが高く評価されるのは当然だろう。相手に攻め込まれる時間の長い展開が続いても失点は序盤の1つだけに抑え、自ら決勝ゴールを奪った。好セーブの多かったGKジョー・ハートや、カーター=ヴィッカースの相方であるDFカール・スターフェルトら守備陣の踏ん張りはダービーマッチの勝利に欠かせなかった。

 一方、攻撃陣の中で最も高く評価されている選手はFW前田大然のようだ。セルティック専門メディア『ザ・セルティック・ウェイ』の採点でも、前田はカーター=ヴィッカースやスターフェルトらと並んでチーム最高タイの「8」をつけられている。

 スタッツを見ると前田が今回のレンジャーズ戦で放ったシュートは0本、成功したパスはわずか6本、パス成功率も67%と低い数値が並ぶ。これだけを見ると、FWとしては不満足なパフォーマンスだろう。

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