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レアル・マドリードの強さは都市伝説級。「ベルナベウの90分は長い」を証明、再び起こした奇跡【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

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UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準決勝2ndレグ、レアル・マドリード対マンチェスター・シティが現地時間4日に行われ、3-1でホームチームが勝利。この結果、2戦合計スコア6-5でマドリーが決勝へと駒を進めることになった。再び起きた奇跡。この強さはもはや、都市伝説級である。(文:小澤祐作)


一進一退の攻防

レアル・マドリード
【写真:Getty Images】

「ベルナベウの90分はとても長い」

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 レアル・マドリードOBであるフアニート氏が残したこの言葉の意味を、マンチェスター・シティの選手たちは深く理解したことだろう。白い巨人は、絶望的な状況から再び這い上がってきた――。

 内容で圧倒されながらも1stレグを1点差で終えることに成功したマドリーは、この試合でも4-3-3を採用。守備の要であるダビド・アラバは不在となったが、1stレグを欠場したアンカーのカゼミーロが復帰。ルカ・モドリッチやカリム・ベンゼマらも順当に名を連ねた。

 先述した通り1stレグは内容で圧倒されていたマドリーだったが、この試合では立ち上がりから何度かチャンスを作った。守備時はモドリッチをトップ下に上げ、トニ・クロースとカゼミーロがダブルボランチになる4-2-3-1を採用しシティのビルドアップを制御。1stレグではこの形を後半から用いて良い手応えを得ていたため、それをスタートから出してきた形だ。

 だが、当然ながらシティも力のあるクラブ。守備時は4-4-2の陣形を組み、とくに足元にやや不安のあるエデル・ミリトンを狙ったハイプレスでマドリーに襲い掛かった。その中でチャンスも創出。GKティボー・クルトワのファインセーブに遭いいきなり得点とはならなかったが、確実にゴールに迫っていた。

 このように、お互いにしっかりとした狙いを持って臨んだことで、前半は一進一退の攻防が繰り広げられることに。どちらが先にスコアを動かしても、全く不思議ではなかったと言えるだろう。

 そんな展開の中で、実に見応えのあるマッチアップがあった。

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